なるほど。では全て建前無しで説明します。
以前別件で説明しましたが、こうした著作物の配信や二次創作などは例えば権利元の法務部(や問い合わせ窓口)に正面から質問すると「厳密にはダメです」という杓子定規な回答が返ってきます。
もっと厳密に言うと、著作物を無断で配信ないし二次配信しているので、版元の我々が様々ケチをつければなんとでもできますよ、ということになります。
が。 ですが、
逆を返せば現時点の法律では著作権に関わるものは版元からケチをつけない限り違法化されません。
で、ここからは現実的にどうなのかという話ですが、
「鉄拳の場合」とあえて限定しますが、鉄拳はゲームの特性上、大会の映像配信やユーザーコミュニティの盛り上げとしての配信を「広告宣伝」と「みなして」います。
もっと突っ込んで言えば、広告宣伝とみなせる範囲であれば、作品に関わる他の権利、例えば声優さんの二次使用料なども発生しないだけの契約形態にしています(我々ゲームの版元がそういう契約形態&ギャラを支払っています)。
ですので、版元である我々が「これは広告宣伝である」とみなしている限りは、訴えたりすることはありません。
逆に言えば、こうしや配信の目的が明らかに「営利」であると判断した場合は訴えることもあるでしょう。
でも、その配信が広告宣伝だとみなしたうえで、その配信を継続する(してもらう)為に必要最低限の運営費として、得ている何かがある、というのは例外とみなしたりします。
また、鉄拳の場合はいわゆる映像配信によるネタバレによって損なわれるものが、他のジャンル(RPGとか、ノベルももとか)に比べて少ないことから、「ゲーム価値の置き所」の観点からの訴えなども発生しにくいでしょう(過去に鉄拳のエンディングムービーが全てアップロードされた際に、YouTubeから削除されたケースなどはありますが、業務用では発生しにくいでしょう)。

用は、こちら(版元)のさじ加減ひとつです、というのが一般論です。
そこを判断するのは版元である我々の会社ですが、つまるところ鉄拳の場合は、鉄拳フランチャイズを統括する私の責任において、ということになります。
鉄拳の場合はゲームの特性および価値の置き所としてファンの皆さんが配信したり、対戦を観戦することは、広告宣伝として認められるばかりか、重要な盛り上がりのひとつだと考えています。
ですので、よほどの逸脱行為がない限り、こちらから物言いをした事はありません。
むしろ、配信を推奨ないし支援するケースが事実として多かったというのはあります。

だから何してもいい、という事ではありません。

要は、
こういう問題を正面きって聞かれると企業としては杓子定規な答えにしかなりません。
逆にタイトルを楽しんでもらいたい、盛り上がってもらって、しっかり売りたい、売り手と買い手の関係をよいかたちで成り立たせようとしているタイトル責任者に聞いた場合は、そのゲームが配信や二次創作によって広がるという特性を持っている場合に限っては
「盛り上げてくれるなら、むしろ感謝してるから配信でも二次創作でもお好きにどうぞしてやがれください」
という本音が見える、ということになります。
ひつこいけどこれは版元のさじ加減ひとつ、あと、ゲームの特性によるからね(1枚の絵が重要で、それを二次配信されると価値を失うようなゲームが仮にあったとしたら、そういうのは問題を生むでしょう)。

という前提があったうえで、鉄拳は私がやってるうちはこれまでもこれからも、配信が常識的である限り大丈夫ですよ。でもほんとうは「大丈夫ですよ」なんて事をいうのが問題あるんですよ。
なので言わせないで、表立って質問しないで、まずは好きにファン活動してくださいよと。
それが「ファン活動である」と鉄拳プロジェクトが感じれるものであればきっと大丈夫です。むしろ感謝してますよ。
逆にそりゃあないでしょ!と思えば、版元(会社)は動いちゃいますけどね。
でも、対戦配信で我々が騒いだ事ありますか?ありませんよね。

鉄拳が好きでいてくれてありがとう、遊んでくださってありがとう。

そういう事です。
お互いに。

RT@frozen_AISU 一応業務用筐体で考えてますが、カメラで画面撮影OKでしたら、それも含めて、確認できたらありがたいです

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