ネットで「面接で『リンゴを英語で言うと?』と聞かれたので『アップル』と答えたら『平凡ですね』と言われた。なんというべきだったのか」というネタが上がっていた。その答えは何か?

答えは「アップル」で正解です。
発音の問題で「アポー」とか「アンアンポー」とか、それもみんな正解で、そんな事は割りとどうでもいい事で、面接官も「アップル」と回答してくる、「アップル」以外の答えが無い事を分かっていて質問しているはずです。。
このネタについて、みなさん奇をてらった回答ばかりをしようとしますが、それば逆に不正解です。
奇をてらって「オレンジ」といってみたり、「ジョブズ」といってみたり、それは不正解です。
「アップル」で正しいんです。
ではなぜ面接官は「アップル」としか答えようの無い質問をして、「アップル」と答えたら「平凡ですね」と言ったのでしょうか?
問題は、「平凡ですね」と面接官が言った後に、どういう反応をするのかのテストだと思われます。
多くの人は「あぁそうですから」と終わるのではないでしょうか?
しかし、そういう人は面接で落とされます。

まず第一に答えられなかったという事は、わざわざ自分のためにお時間を頂戴したというのに、会社の求める物を準備できなかった非礼をお詫びできるかのテストではないでしょうか。
面接官が面接をしてくれると言うのは、相手が他の業務を差し置いて自分のために時間をとってくれたと言う事です。
会社が人員を当てるというのは人件費というコストを賭けると言う事です。
会社は自分のために時間と費用をかけて会ってくれたのに、会社が求める物を準備できず、相手に対して無駄な事をさせてしまったのはこれは無礼です。
であれば、「勉強不足で申し訳ございません」と答えるべきです。
そういった社会人としての礼儀をわきまえているかのテストではないでしょうか?
次ぎに、面接で落とされるのなら、余程のまぐれが無い限りその面接官と合う事は一生ありません。
と、言う事は「アップル」が平凡というのなら、なんと答えるべきだったのか、そのまま帰ってくればその疑問が一生解決しないと言う事です。
つまり、問題が起きてもほったらかしにするタイプの人か、積極的かつ迅速に解決するタイプの人かこのやり取りで分かります。
もし積極的かつ迅速に解決するタイプの人であれば、こう答えるでしょう。
「勉強不足で申し訳ございません。自分にはどうしてもアップルという答えしか出てこないのですが、もしよろしければ今後のために何が正解だったのか教えていただく事は出来無いでしょうか」
これが、質問の答えではないでしょうか。
このやり取りで、まず自分の非を謝罪できる人なのかと、起きた問題をほったらかしにしないで、迅速に処理し、自分の知識、経験として蓄積できるタイプの人なのかが分かるテストではないでしょうか?

早速、「面接官が意地悪だ」などと言っている方がいるようですが、それは責任転換です。
仕事を始めたらこんなやり取りは日常茶飯事あるのです。
例えば、取引先に新しいシステムの営業に行ったとします。
営業なんて受付で帰される、文字通り門前払いのような状況は日常茶飯事あります。
そんな中、担当部長とかキーマンが時間を割いてお会いしてくれると言うのは、なんともありがたいことです。
そこに感謝の気持ちがあるのかどうか。
そしてお会いして頂き、新システムの紹介をしたら相手から、「なんだかどこにでもあるような平凡なシステムですね」といわれてしまったと。
それに対してどう答えるのでしょうか?
「ああそうですか」と会社に帰るのでしょうか?
二度とそのキーマンは会ってくれないでしょう。
会社に帰って上司に「なんか平凡といわれました」と報告すれば、「でっ」と言われるでしょう。
「で、帰って来ました」と言えば、「お前さ、ガキの使いじゃないんだから」と言われるでしょうね。
出来る営業マンならこういうでしょう。
「お時間頂戴したのに、大変お恥ずかしい御提案で申し訳ございません。ちなみにどんな点が平凡だとお感じになられましたか。」と。
そこで相手から、「このシステムって他社じゃ半年前に出ているよ。今更これもってこられてもね。余程安いなら考えてもいいけど。」と言われましたと。
ここで自社のシステムの市場におけるポジションやお客様のニーズが分かります。
更に「お客様としては、どういうシステムを今求められていますか」と聞いて「いま、これこれこういうシステムが欲しいよね」と、聞き出せればお客様のニーズが分かります。
そこで「今回はお時間頂戴したのに大変失礼いたしました、今お聞きした内容を基にしまして上司と相談させていただきます。もう一度御提案のチャンスを頂戴でき無いでしょうか」と言って、次回のアポまで取ってくれば完璧です。
「アップル」「平凡ですね」の後に、ちゃんと答えを教えて下さいと言える者はこういう対応が、極普通に出来るはずです。
「アップル」「平凡ですね」のやりとりはこのテストではないでしょうか?
つまり「即戦力」のテストです。

でも、こういう話をすると必ず出てくるのが「そういうのは会社が教えるべきだ」という反発です。
しかし、会社が教えなくても出来る人と、1から10まで教えなくてはならない人、どちらを企業は採用しますか?
当然、企業は教えなくても出来る人を採用します。
つまり、内定をもらえる人と内定をもらえない人の差はこういうところに出ているのではないですか?
それをいくら「企業が教えるべきだ」「企業が悪いんだ」と騒いでも、企業はいい人材しか取りません。
ですから、そういう事が分かっている人は自分で、こういうスキルアップやモチベーションアップの講座を受講したり、本を読んだり、今時ならwebでもいいでしょう、自分で学び、いいところに採用される努力をしているはずです。
しかし、「企業が教えるべきだ」「企業が悪いんだ」と自分からは何もしようとせず、責任転換している人は、自分に責任があると思っていないので自分から努力せず、結果として次々と落とされる、にもかわらず「俺は悪くないんだ」と自分に言い聞かせて正当化する・・・そういう向上心の無い人は企業は排除するわけですから、次々と面接に落とされるのではないでしょうか?
その結果、最後は「毎日来るならなんでもいいよ」みたいな企業しか採用されなくなるのではないでしょうか?

「就職難」と言われていますが、たしかにバブルの頃と比べれば門戸は狭くなっているでしょう。
バブルの頃なんて「就職戦線異状なし」なんて映画があったくらいで、企業が学生を接待する、福利厚生に高級外車を入れて新入社員は無料で使えるとか、そこまで企業はやって「学生さん、是非うちの会社に来てください」という、今では想像もでき無い空前の売り手市場の時代ですから、そんな時代は大手の企業も大学出ていればなんでもいいよみたいな時代は確かにありましたし、余程チャランポランでも犯罪さえ犯さなければ企業もお金をかけて人材教育をした時代です。
その頃と比べれば、たしかに今は厳しいでしょうが、その時代が異常だったくらいです。
その時代はとても社会では適応で気無い人も、採用されていた時代です。
しかし現在でも、大手企業なども求人はしていますし、ちゃんと就職出来ている人は就職できているのです。
それは本来は社会人として適応でき無い人は落とされるという、いわば当たり前の状況がより鮮明になっただけで、ちゃんと適応がある人はちゃんと就職できているのではないでしょうか?
冒頭の「アップル」の話も、そんな適応力と即戦力の有無のテストだと思われます。
こういった事が出来る人は、相当人数は少ないでしょう。
だからこそ狭き門になればなるほど、そういう人の方が受かるのです。
特に学生の皆さんは、皆さんの周りの学生の論理で話をするのではないでしょうか?
まわりはみんなこんなことやら無い、出来無い、だから自分も出来ないのは、おかしくない、普通なんだと。
だから内定もらえないんです。
狭き門で、普通の人ではないて得もらえなくなっている時代に、普通の事していれば受かるわけがありません。
そこに気付いて、普通以上の事をした人が内定をもらえるのではないですか。
しかしそういう人は極限られた人ですからなかなかお目にかかれませんし、お目にかかっても普通と違う人は「あいつはバカだ」「異常だ」と叩こうとする人が多くないてすか?

それに関連する話ですが、なぜ皆さん就職活動でリクルートスーツを着るのでしょうか?
「みんな着ているから」「そういうものだから」
主体性が無い証拠です。
会社が「リクルートスーツで来い」と指定しているのなら別ですがみんな、そうじゃないのなら別にリクルートスーツで行く必要性は全くありません。
問題はリクルートスーツを着ることではなく、会社を訪問する、すなわち見ず知らずの方とお会いするという時に失礼に当たらない服装という事が主体であり、リクルートスーツを着ていくことが主体ではないはずです。
であれば、普通のビジネススーツでなんら問題ありません。
みんなみんなリクルートスーツで言っている中で、一人だけグレーのスーツ着ていれば確実に目立ちます。
とすれば面接官は「なんであいつリクルートスーツ着てないんだ」と思うでしょう。
でも、それはチャンスで、面接官は確実にその人の事が気になるはずで、面接の時に「なぜキミはリクルートスーツを着ないのですか」と聞かれるでしょう。
そこでただ奇をてらったのではなく、明確な根拠をアピールできればポイントは高いでしょう。
例えば・・・
「今回の面接でリクルートスーツ着用という規定は無かったかと記憶しています。そもそも面接時にリクルートスーツを着ることが本質ではなく、相手に対して失礼が無い服装と考えた場合に、必ずしもリクルートスーツである必要は無いと考えます。そのためリクルートスーツを就職後に着るより、就職を見据えたビジネススーツの方がより合理的でコストパフォーマンスが良いというのが私の結論です。他がやっているから自分もやるという考え方は好きではありません。」と言えれば、主体性のアピール、企業人として求められるコスト意識のアピールが出来ます。

もちろん業種業態や会社によりますので、ビジネススーツで行けば内定もらえるなんて簡単なものではないですが、どの道落とされるなら人と違う事をしてみると言うのも手ではないかと思います。
ただ、重要な事は単に奇をてらうという事ではなく、そこに明確な理論があると言う事です。

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