『TPP映画祭を企画 小さな幸せを奪うな 松下加奈さん(31)』|日本農業新聞5月23日

 環太平洋連携協定(TPP)に反対する声を広げるために、自分にできることは何だろう―。そんな思いが、6月に東京都内で開く「TPP映画祭」に結び付いた。
 
 海外のドキュメンタリーなどを上映する映画配給会社アップリンク(東京都渋谷区)に勤務する。映画祭ではTPPに関連する自由貿易の実態を明らかにしたものや、国民皆保険のない米国医療の今を描いたドキュメンタリーなど7作品を一挙に上映する。
 
 普段は、道の駅や市民ホールなどで行う自主上映を手伝うのが仕事。だが、TPP問題が浮上してから「映画を通じて反対を訴えたい」と企画書を作って社長に直談判し、実現にこぎ着けた。上映の合間には、自ら依頼した医師やジャーナリストらが解説を加える。映画祭のちらしは水色。かわいらしく仕上げ、あえてTPP反対を出さなかった。「TPPを知らない幅広い世代に見てほしい」との思いからだ。
 
 農山村のきれいな景色を見ることが好き。体調を壊して働けない時期や転職を経験し、数字では計れないものの大切さが分かってきた。だからこそ、TPPを知ったとき、許してはいけないと思った。
 
 TPPを「絶対嫌だ」という思いは人一倍。「TPPは怖い、絶対やめてほしい。強者のための協定で、日々を地道に生きる人から小さな幸せを奪ってしまう」。映画のメッセージ力を信じ、反TPPの輪を広げていく。(尾原浩子)

引用者注:アップリンクHPの該当ページ⇒ http://www.uplink.co.jp/factory/log/004430.php

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