2018年11月15日にアップロードされて話題になった、Seagull氏が今のオーバーウォッチについて持論を述べている動画を和訳しました。


“The State of Overwatch” (オーバーウォッチの現状)
uploaded on Youtube by Seagull(https://www.youtube.com/channel/UCaFnEJ5tWlK0TO5PWHqr8Hw) on 2018/11/15

日本語訳 @rainydevil8



やぁみんな。Seagullだよ
今日は、今のオーバーウォッチ…今オーバーウォッチをプレイ状況がどんな感じなのかを話したいんだ。
この動画をクリックしたみんなに、簡単な質問を一つだけしたいんだ。
今のオーバーウォッチに、すごくイライラしているのは、僕だけかな?
僕は、夜遅いからだとか、用事があるからだとか、そういった理由で最後にオーバーウォッチからログアウトしたのがいつだったのか思い出せないんだ。
ゲームを閉じるときはいつも、すごく怒っていたり、イライラしすぎて上手くいかないゲームのあとだったり…
間違えないで欲しいのは、僕はこのゲームを愛しているってことだ。
僕はこのゲームの元プロだし、何千時間もこのゲームをプレイしている。
でも、たった一つだけ、僕がオーバーウォッチをしている中で最近ずっと変わらない傾向があるんだ。
「良い試合は本当に良くて、ダメな試合は本当にダメ」なんだ
これは、今のオーバーウォッチの根本的な問題だと思う。
僕たちは、オーバーウォッチを少し正常化しなければいけないんだ。僕がランクマのアイコンクリックするときに、試合を楽しめるかどうかのコイントスをするような気分にならないようにね。
これは、プロの配信者、あるいはプロゲーマーからの意見だ。
僕には、1日に二時間ぐらいしかプレイしないような「平均的なプレイヤー」がどう思うかを想像することはできないけども、彼らもそんなコイントスはしたくないんじゃないかな?代わりに、MMOゲームとか他のゲームをプレイしたくなるんじゃないかな。
個人的に、僕はこのゲームに疲れてしまって、少し燃え尽きてしまったんだ。
そして、僕をそう感じているのは、オーバーウォッチがどうデザインされているか、という点にある程度原因があると思うんだ。
そして、僕はそれについて話したくなったんだ。

僕が話したい最初の問題は、強力なカウンターピックの存在だ
いくつか例が挙げられるけれども、例えば…君がトレーサーをプレイしていて、敵がブリギッテをピックしているとしよう。その場合、君はピックを変更しなければ試合に負ける。
例えば、敵がデスボール構成(3タンク3サポート)だとして、君のチームにソンブラやドゥームフィストがいなかったり、敵と同じ構成を使わなかったとしよう。君はその試合に負ける。
僕が聞きたいのは、いつからオーバーウォッチはこんな風になってしまったんだろう、ということなんだ。いつから、多すぎると言っていいほどの数の、強力なカウンターピックが存在するようになってしまったんだろう。
二年前を思い出してみよう。
ラインハルトvsマクリーだ。
マクリーはラインハルトにフラッシュバンを当てたい。ラインハルトはそれを防ぎたいから、ってを上に向けるタイミングを予測する。マクリーが上手ければ、さらにそれを予測して、フラッシュバンを足元に投げたりできる。そうして敵をスタンして…
カウンタープレイの他の例を挙げるなら…アナvsウィンストンだ
ウィンストンはアナにダイブする。彼はアナのスリープダーツを予測して、シールドで防ごうとする。アナはウィンストンから身を守るメインな手段であるスリープダーツを、彼に命中させなければいけない…
それと比べて、最近はどうだ?
ドゥームフィストがQを押して(Ultを使って)、君がアナだとしよう…さぁ何をする?なにもしない、なにもできないんだ。

僕がオーバーウォッチについて主に懸念しているのは、ゲームプレイの深さとゲームのニュアンス(深み)だ。今のシステムは、「相手がこれをしたから、自分はこれができない」みたいな感じになってるんだ。まるでこれはじゃんけんだ。
プレイするときに、構成やヒーローのカウンターをピックしたらそれだけで勝てる!みたいなね。
二つほど例を紹介しよう。
例えば、マスター帯か、マスター帯とグラマス帯の間ぐらいの上手さのブリギッテが敵にいるとしよう。そして君が、オーバーウォッチリーグでプロとして活躍できるレベルのトレーサー使いだとしよう。君はおそらく、試合に勝ちたいのならばピックを変更するだろう。

君が敵のブリギッテよりはるかに上手くて、シールドバッシュを全て避けることができて、攻撃を食らうこともなく、上手くパルスボムを決めることができて、ブリギッテの間合いからうまく距離を取れても、それは関係ないんだ。ブリギッテがいるだけで、彼女が味方に付与するアーマーや、範囲回復、そして彼女自身の耐久力が、君のトレーサーにとってやっかいな脅威なんだ。彼女は、戦場にいるだけで君のカウンターなんだ。

もう一つの例を見てみよう。ブリギッテが使われるようになる前を思い出して欲しい。
高いレベルの試合において、もし君のチームにトレーサーがいなかったら負けが確定する。
だからこそ、一年半ものあいだダイブ構成が主流メタだったんだ。

これはオーバーウォッチに常につきまとっている問題なんだ。もしかしたら今の現状は、いつもより少しこの問題が蔓延しているだけかもしれない。

じゃあこのシナリオと僕が一番良いと思うシチュエーションを比べるよ。
それは、ファラvsヒットスキャンだ。
敵チームにファラがいるとしよう。君には、たっくさんの選択肢がある。
ソルジャーやマクリー、アナに、弾が当てられるならゼニヤッタ、それにD.VAやウィドウメイカー、もうすぐそこにアッシュも加わる。ファラには、たくさんの種類のカウンターがいる。でもそれらのカウンター全て、「存在するだけでファラのカウンターになる」ようなヒーローはいないんだ。
例えば、僕はオーバーウォッチリーグでファラをプレイしていたけれども、一番ファラにとって有効なカウンターであるウィドウメイカーが相手でも、対処法がたくさんあった。
僕は使うルートを選択することができたし、どの角度から撃つのかも選ぶことができた。
たとえそれが相性的に有利な相手でなくても、僕はどうすればいいかわかっていたんだ。なぜなら、カウンターピック同士が互いにできることに、深みがあったからね。
その深みこそがオーバーウォッチの魂であり、真髄であると僕は思っているんだ。
存在するだけでカウンターになるような強力なカウンターピックが導入されたことによって、その深みがなくなってしまって、ゲーム自体が退化してしまったように思うんだ。
「相手がこれをピックした。だから勝つためには自分はこのヒーローに交代しなければいけない」みたいなね。
そんなの、ゲームのプレイなんかじゃない。僕はそんなことをしたくはないんだ。

僕は、オーバーウォッチがしたいんだ。

この動画の趣旨は…そうだな、ゲームプレイのもう一歩先の話をしよう。

じゃあなぜ今話したことが、ゲームプレイに悪影響を与えるのか。
問題を分けて考えよう。
もし、僕のチームメイトが敵がピックしてるヒーローとめちゃくちゃ相性の悪いヒーローをピックしたとする。その瞬間、僕は自分が無力に感じるんだ。今から僕らがどんなプレイをするかなんて関係ない。なぜなら、試合が始まる前にとてつもなく大きなハンデを背負ってしまっているのだから。そうなったらもう、どうゲームをプレイするかなんてことは重要じゃない。僕が気にするのは、ただ自分のチームが何を選んで何をピックするかだけだ。
たとえば、君のチームにトレーサーがいて、相手がブリギッテに変えたとしよう。それでも味方がトレーサーを使い続けるなら、「ねぇ、トレーサーを変えてくれないかな。じゃないと確実に負けるよ」って言うしかない。そして…うん、それが今の現状だ。
それは、味方に対する態度を悪化させていく。なぜなら、味方のピックだけで君が無力になってしまうから。そして君はイライラするだろう。そのイライラの矛先は、自分の味方に向いてしまう。

僕は、チェックリストを確かめているような気分に何回もなるんだ。
「なぁ、僕たちは敵のカウンターに対して勝てそうな構成を使っているかな?」
答えがYesの時もNoの時もある。こんな細々とした質問をいちいち確認していって、ようやく全てのチェックボックスを埋めたら…そこまでしたらようやく普通に楽しめるゲームができるんだ。

それは、ただのヒーロー同士の相性だけにとどまらない。
今のメタは、デスボール構成はわかるよね?3タンク3ヒーラー、あるいはGoatsって呼ばれている構成だ。
敵が3タンク3ヒーラーで、君のチームがミラー構成じゃないか、あるいはソンブラとドゥームフィスト入りの構成じゃなかったとする。GG。それはもう、おしまいだ。なぜなら…うん、それが今のメタっていうだけのことなんだ。ソロでランクマに行くような人たちにとってはね。
もちろん、全ての試合がそうなわけじゃない。でも、ほぼ確実に、大半のうちの大半は、負けるだろうね。
でも…わかるだろ?どのヒーローを選択するかだけで、大きなハンデを負ってしまう。そんなのは、楽しいゲームじゃない。深さがない、浅いゲームだ。そんなのはただ、イライラするだけだ。そして、もう一つのある要素によって、さらに君のイライラは加速する。それは、他のプレイヤーのデータを見れないことだ。
例えば、僕のチームメイトの一人が、敵のピックに強くカウンターされてしまうヒーローをピックしたとしよう。そして僕には、彼が活躍しているのかどうかを知る方法はない。そう言うケースにおいては基本的に活躍しないだろうけど、味方が活躍しているかどうかスコアボードを見る手段がないから、味方を責めることもできない。
今まで、(僕に限らず)主流メタから少し外れたヒーローをピックしただけで、たとえ活躍していたとしても散々に味方から責められるようなことがあっただろう。それは、情報が足りていないからだ。みんな、盲目みたいなものなんだ。どのくらい活躍してるのなんてわからないしね。

このように、構成やヒーローのカウンターの問題においては、数え切れないほど多くの要因が関わっているんだ。
こういったことは、ソロでランクマに行く時の暴言や悪口を助長する要因にもなるし、イライラする原因にもなる。
僕が感じるイライラの原因は、そういった構成やヒーロー同士の相性だけじゃない。
ヒーロー自体がどうデザインされているか、ということも原因だと思うんだ。

なにが言いたいかっていうと、こいつらを見てみなよ。これまでに、アッシュを含めて7人、含めなければ6人のヒーローが登場した。2016年の後半にアナが登場したのが皮切りだ。
だいたい、二年と少しが経った。そこから、ソンブラ、オリーサ、ドゥームフィスト、モイラ、ブリギッテ、そしてハモンド。
こいつらは皆、伝統的なFPSのキャラクターではない。追加されたヒーローのほぼ全員が、CC(クラウド・コントロール)アビリティを持っている。それらのCCアビリティは、簡単にはカウンターできない、あるいはカウンターするためのアビリティを無効化するんだ。

オーバーウォッチが最初に発売された時、多くの人が、それが新しいヒーローのコンセプトが向かう方向だと思ったんだ。そしてその方向は、皆が期待していた方向とは違ったんだ。誰も、そんなCCアビリティだらけの…FPS「らしくない」ヒーローがたくさん登場することを望んでいなかったんだ。

多くの人たちが、オーバーウォッチのCCについて話しているね。CCアビリティが問題であるということにおいては、僕もそう思う。でもより根本的な問題は、基本的に君は味方に頼らないとそれらのキャラクターに対処できない、ということだと思うんだ。
CCとしての側面を除いて見てみよう。何が言いたいのかというと…
たとえばレッキングボールが君に突っ込んできたとしよう。彼が200HPとかの低耐久ヒーローで、味方の助けを得られなければ、ハモンドのコンボで君は即死だ。
例えば、敵のドゥームフィストが高台にいて、君はそのチョークポイントを通り抜けなければいけないとしよう。彼がサイズミックスラムとかで君に飛び込んできて、君は一瞬で殺されることが簡単にわかるだろう。どうやって対処する?君にはなにができる?
ドゥームフィストがウルトを使ったら?そして君が、HPが2ぐらいしかないアナやゼニヤッタだったら?なにもできないさ。ただ死ぬだけだ。そうだろ?
例えば、ソンブラの話をしよう。彼女は、何も聞こえない状況から0.65秒のキャストタイムで敵を6秒間ハックできる。狂ってるだろ?違うかな?
そして、これらのキャラクター…例えば君がハックされたら、君はチームメイトの皆に助けてもらわなければいけない。さもなくば死ぬ。

だから、新しく追加されたヒーローの多くが、主流メタに組みこまれた。そりゃそうさ彼らは皆CCアビリティを持っているんだ。これは間違い無く、問題だ。FPSをプレイしていて、CCアビリティを食らうことが好きな人なんていないんだ。
でも、さらにもっと根本的な問題、それよりも大きなストレスの原因は、ゲームをプレイするために味方に頼らなければいけない比重がさらに増すってことだ。そしてもし君を助けてくれたり、高台にいるドゥームフィストを押し返したりしてくれるチームメイトがいなければ、イライラがさらに募ることは自然だろう?僕はこれが、とても大きな問題だと思うんだ。
でもそれだけじゃない。さらに別の問題の話をしよう。高レート帯でのソロランクマ環境における、現行のメタの話だ。
一年半かそれ以上、ダイブ構成が、プロレベルと高レートソロランクマにおける、唯一のメタだったんだ。なぜなら、ダイブ構成で必要なヒーローは、使い手の経験や技量に大きく依存するキャラ達だったからなんだ。ダイブ構成は、高い個人技量とよく練られたチームワークが必要だった。だから、ダイブ構成はTop500やプロシーンでのみで必須メタだったんだ。
グラマス帯の上位以外なら、他の構成でもダイブ構成相手に通用しただろう。
じゃあ、ブリギッテが追加された時にゲームに何が起きたか。
ブリギッテ…絶対的に対処が難しいヒーローだ。彼女の何が嫌いかって、彼女はめちゃくちゃ操作が簡単なんだ。低レート帯のプレイヤーでも簡単に使いこなせる。
じゃあどちらがよりつまらないか。これは、ゲーム全体じゃなくて、プレイヤー個人、一人一人がどれだけ楽しめるかという話だ。
一つは、ダイブ構成、トレーサーメタ。本当にハイレベルなプレイヤー達の間でしか主流メタでなかった構成で、他のプレイヤー達は別になんでも他の構成をプレイできたメタだ。
もう一つは、今のブリギッテメタ。ブリギッテは一人のキャラクターとして、敵にいて楽しくない。彼女はスタンアビリティを持っているし、ほぼ1コンボで敵を倒し切るし、耐久力がすごく高いし、初心者でも簡単に使える。さらには、高レートのソロランクマ環境において、彼女はデスボール構成を促進する。

つまり、この少し昔のメタは、チームワークとハイレベルな個人技量に依存するものだったから、そこまで頻繁に見ることはなかったんだ。
それに比べてこのデスボール構成、3タンク3サポートか、多くの人が呼ぶようにgoats構成と呼んでもいい、は、超簡単に運用ができるんだ。プロシーンではなく普通のランクマッチでも、集まってスピードブーストをかけて前に進むだけで敵は死ぬ。とくに対処を取ることもできない。そんなの、楽しくはない。
つまり、どちらがこのゲームにとってより良いのか。ダイブ構成か?それともブリギッテ構成?どちらのメタの方がより多くの人が楽しめるか、わかるだろう?
僕は、正直これ以上ダイブ構成をプレイする必要がないことに関して嬉しく思っているけれども、それでもブリギッテ構成は多くのプレイヤーがよりイライラするような環境を作ってしまったと思っている。

僕はさらに他の問題についても話したい。
これはもしかしたら、僕個人が思う問題かもしれないし、どのくらいの人が僕と同じ意見を持っているのかはわからない。
僕は、オーバーウォッチのアルティメットスキルは、一線を超えてしまうレベルで強すぎると思うんだ。
僕は、自分がオーバーウォッチをやっている20%から30%、あるいはゲーム内の集団戦の20%から30%は楽しくないと感じているんだ。その原因は、自分か敵のチームが、ウルトにおいて圧倒的なアドバンテージを持っているから。あるいは、どちらかのチームがスノウボールしているからだ。オーバーウォッチにおけるウルトは、とてもとても強力だ。これをすれば勝てる、みたいなコンボがたくさんある。例えば、ナノブレードvsサポートウルトがないチーム、はどうなるだろう。それだけでその集団戦の決着がつくだろう。グラビトンサージvsサポートウルトがないチームは?それだけでも集団戦の決着がつく。ウィンストンのウルトvsスリープダーツとかのCCアビリティやサポートウルトがないチーム、は?それでもおそらく、集団戦の決着がつくだろう。
僕個人の意見だけど、サポートウルトは味方チームを現実的に不死身にするくらい強くあるべきだと思う。ルシオとかゼニヤッタのウルトと比べて、オフェンスヒーローのウルトがどれほど強力か考えてみるべきだ。
これの何が問題かと言うと…もし両チームともにたくさんウルトを持っていればいいけれども、もし相手のチームだけがウルトをたくさん持っていたら?君のチームはかなり失敗していると言えるだろう。スノウボールされている時間の多くも楽しいと感じない時間だろう。次の集団戦でたぶん負けるってことがわかるからね。
何が言いたいのかと言うと、コントロールマップでのスノウボールの勝率を見てみるべき、ってことなんだ。イリオスとか麗江タワーとかね。オーバーウォッチリーグのシーズン1、コントロールマップのラウンドは771ラウンドあったけれども、その中で、最初の集団戦で勝ったチームがそのラウンドを取る確率は、64%だ。このスノウボールがどれだけ頭がおかしい数字か考えてみるべきだ。その原因は、ウルトと、コントロールマップでの平均的な試合時間、そしてウルトが貯まるまでの平均時間だ。だからこそ、最初の集団戦で勝つとスノウボールが始まる。僕は、それらの時間が少し長すぎると思う。特にコントロールマップにおいてはね。

僕が最初にオーバーウォッチをプレイした時、ウルトは最高に楽しいものだった。君がゲームに慣れていない時、ボタンを一つ押すだけで突然色々なことが起きて敵が死んでいくんだ。

でも気づいたら、そのかっこよさが僕の中で薄れていた。今多くの場面で、「こっちのチームの方が多くウルトを持っている。だから勝つ」みたいになってしまっている。
人によってはプロの試合を見て「それもゲームの一部でしょ?」って言ったりするだろう。プロの試合では、ウルト管理をして、敵より多かったり少なかったりするウルトの量も把握して、必要最低限のウルトで集団戦を勝てるように調整して…わかってるさ。僕ももともとプロだったんだ。そういうことはもう当然わかってる。でも、ソロでランクマに行くのは、プロシーンとは全く異なる環境だ。当然ながら、君のチームメイトはプロの試合のような「完璧」とは程遠いプレイをするだろう。ウルト管理も…わかるだろう?敵ザリアがグラビトンサージを撃ったときに、君のチームのサポートヒーローが二人ともウルトを使ってしまって、その集団戦は勝てる代わりに次の集団戦はやばいな、ってなったり。繰り返しになるけども、そういったことはこのゲームの「深み」を減らしてしまうんだ。「こっちのチームの方が多くウルトを持っている。だから勝つ」みたいな浅い次元にね。プロの試合では、僕たちは色々な戦略を使える。例えば、そうだな、ウルトがあまり溜まっていない時は、それ以外のプレイで活躍しなければいけなかったりとか、あるいはマップの特定の区間でこのウルトを使おう、とか、よくある構成だったりとか、プロがやっていることには、そういった細かい戦術要素がとてもたくさんあるんだ。でも普通にやるランクマッチでは、そんなに多くの戦術は使えないよね。よくあるのは、自分が目立つためだけに魅せプレイをしたりだとか、リスクを考えず適当に裏取りをしたりだとか、ラインハルトが、「よし!俺アースシャターあるから、隠れておいてデカイの一発決めるわ!」みたいな、そんな感じのことが多く起こるよね。
そういうのは、本質的にはただの大きな賭けだ。そういうプレイヤー達がいることによって、試合が始まる前からハンデを背負うことになる。そういう時に、自分は無力だと感じてしまうんだ。そして、それは僕の中では頻繁に起こりすぎている。

僕たちは、もっとオーバーウォッチの「深み」の部分に焦点を当てていかなければいけないと思う。その深みこそが、僕の思うオーバーウォッチの魂であり、真髄なんだ。
それはヒーローの押し引きであったり、戦略や作戦を練ることであったり、それらを使いこなすことなんだ。ウルトが強すぎると、そういった深みを「こっちのチームの方が多くウルトを持っている。だから勝つ」レベルやに引き下げてしまうし、ヒーローのデザインによっては「このヒーローがいるから勝つ」というジャンケンのようなレベルにまで引き下げてしまうんだ。そういった要素全てが、野良のランクマにおいてプレイヤー達に無力さやイライラを募らせるんだ。だからみんなお互いに悪口や暴言を吐くようになるし、それが僕が今オーバーウォッチを昔ほど楽しめていない大きな理由だと思っている。

これらの問題は、もしかしたら直せるようなものではないのかもしれない。
もしかしたら、これはただの新しいオーバーウォッチの雰囲気なのかもしれない
もしかしたら、僕が元プロプレイヤーなのが原因で、プロとしての価値観に囚われているだけなのかもしれない。
もしかしたら、チーム戦が基本のゲームで、野良ランクマでランダムな味方とチームを組むことの自然な特徴なのかもしれない。
もしかしたら、直すことは不可能なのかもしれない。

でも、僕はそうは思わない。僕は、みんなならこの問題を直せると思っている。
僕はこのゲームを愛している。
そして僕は、そういう問題点について話さないといけないと感じたんだ。
なぜなら、オーバーウォッチのコミュニティはすごく小さいから。実は、10人とか15人とかのユーチューバーやTwitchストリーマーしかフルタイムで多くの視聴者を持って配信しているプレイヤーはいないんだ。
多くの配信者は、このゲームをやめて他のもっと良さそうなゲームに移ったりしてるんだ。
最近、このゲームのコミュニティは、Reddit(ゲームのコミュニティサイト)にいる。その中で共有されているのは、プレイオブザゲームのハイライトかeSportsのドラマだけだ。
僕は、これらの問題について話し合うことが重要だと思う。なぜなら、僕はゲームを愛しているから。オーバーウォッチが大好きで、競争が大好きで、ゲームについて学ぶことが大好きで、ゲームについて話すことが大好きだったから、僕はこの世界に飛び込んだんだ。

僕は、オーバーウォッチに「真の意味での変革」を望んでいる。年に2人か3人くらいのただの新しいヒーローと、期間限定イベントの使い回しのマップを追加するだけの変化なんて望んでいないんだ。僕は、本当の意味での変化が欲しい。これまで以上に素晴らしいオーバーウォッチが見たいんだ。
そして僕は、この気持ちを持っているのが自分一人だとは思わない。最近のオーバーウォッチは、プレイしていてイライラすることが多すぎる。今のオーバーウォッチは素晴らしい時は最高に素晴らしくて、ダメな時はとことんダメなんだ。僕たちは、ダメな時のクオリティを上げる必要がある。
楽しんでいる時、オーバーウォッチが最高のゲームだってことはみんな知っているんだ。僕はただ、僕たちならできると思う。これらの問題は修復可能だし…見てくれてありがとう。
もし君がこの動画を楽しんでくれたなら、君が何を考えているか僕に教えて欲しい。
僕はこういう内容の動画をアップロードすることに、とてもナーバスになっているんだ。僕は普段、ゲームをしたり、ゲームのハイライトについて楽しく話しているだけの男だからね。でも、僕がプロを引退するって言った時、僕はもっと真剣な内容について話したいと思ったんだ。だから、この動画は作らなければいけなかったんだ。膨大な時間配信してきてゲームを楽しめていなくてイライラしていて、みんなに「Seagullどうしたんだ」って言われながら、どうやってちゃんと、なぜ昔ほどこのゲームを楽しめていないかを伝えたらいいかわからなくて、この動画を作ったんだ。
動画を見てくれてありがとう。高評価、コメント、チャンネル登録よろしくね。
eBayとかインスタグラムとかTwitterとか…ユーチューバーがみんなどうやっているのかわからないけれども…色々あるから。
みんな愛しているよ。動画を見てくれてありがとう。僕を支えてくれてありがとう。次の動画でまた会おう。ピース!


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