青識ー小宮論争の端的なまとめ (Ver.0.1) その1


青識ー小宮論争の端的なまとめ (Ver.0.1) その1

[見ての通り蜜柑製ですが、仕上げを待つといつになるか分からないので、途中ですが、とりあえず載せます。どうぞお許しを。]

Ⅰはじめに

1)お断り

この論争について発言している人もツイートもあまりにも膨大です。把握できているのはごく一部です。

また、小宮さん、青識さんの論理展開は、共に、よく言えば複雑なので、第三者がその理路をトレースするのをとても困難にしています。

そういった点を含め、私の捉え方の不十分な点、見落としや誤読、分析の誤りなども当然あると思います。異論、疑問点、問題点などは、遠慮なくご指摘いただければと思います。

可能な限り公平・衡平であろうとしていますが、他方で私独自の見解も織り込んでいます。一体これのどこが公平なんだ!と憤られる方々もいらっしゃるだろうと思います。

私としては、ネット論争のまとめでのあまりに形式的な公平さは、却って分かりにくくなるのではないかと考え、できるだけ控えめにではありますが、書き手の考えも適宜織り込みました。

いずれにせよ問題があれば、可能な限りで対処したいとは思っています。ただ、色々と限界があるので難しいところもあるかと思います。それらを含め至らない点については、お許しいただければ幸いです。

2)書いているのは?

a)どんな人?ふだんの立場は?

社会民主主義者で、男女同権を強く願うフェミニストで、かつ原理的表現の自由戦士を自称している男性です。勿論研究者などではないただの素人です。

b)この問題での立場・バイアスは?

フェミニズムをきちんと研究されている代表的学者の一人として小宮さんを長年信頼し尊敬しています。

そのため、よく読む前は一応小宮さん支持でした。但し、丁寧に読んだ後は、小宮さんの主張の問題点に気付き、青識さんの立場の方に理があると考えました。でも、今は双方に批判的です。

ただ、やはり専門的な訓練を受け権威を身に帯びている職業研究者の方に、私はより高い責任を求めます。その点を含め、今回は小宮さんには辛口だと思います。

3)表記について

議論の対象となる発言者の名称については、混乱を避けるため、可能な限り小宮さんの「再説」で用いられた略号をそのまま使わせていただきます。敬称は略させていただきます。

具体的には

・外国人男性F
・日本人男性S 名古屋快男児さん
・主論争の命題を提供した、ツイ主のJさん jijiさん

Ⅱ 主要原テキスト

①まとめ1 https://togetter.com/li/1263573
②まとめ2 https://togetter.com/li/1264695
③小宮主張再説 http://www.twitlonger.com/show/n_1sqlclu

④小宮さんのタイムライン 
⑤青識さんのタイムライン 

⑥さえぼうさんのタイムライン https://twitter.com/Cristoforou
⑦瀬戸内快男児さんのタイムライン https://twitter.com/teamtanotomu
⑧jijiさんのタイムライン https://twitter.com/traductricemtl

Ⅲ 時系列

第1段階

さえぼうさんのツイートに、https://twitter.com/Cristoforou/status/1035146649088053254
瀬戸内男児さんが、非常に失礼なツイートをしました。
https://twitter.com/teamtanotomu/status/1035526856487792640
それに怒ったjijiさんが、論争の元になったツイートをしました。
https://twitter.com/traductricemtl/status/1035557131301388288

第2段階
jijiさんのツイート
https://twitter.com/traductricemtl/status/1035557131301388288

を受け、青識さんが、以下にはじまる一連のツイートをはじめました。
https://twitter.com/dokuninjin_blue/status/1036094163358429184

これに対し、
小宮さんが、
https://twitter.com/frroots/status/1036111840659484672

第3段階

なかなか議論が明白にならない中で、双方の応援団が過熱気味で罵詈雑言が飛び交う情けない状況になりました。

そんな中、小宮さんが「不誠実ポイント」なるものを導入しました。これは衝撃的でした。

さらに、改めて小宮さんが、自己の主張をまとめた「小宮主張再説」を掲示しました。

これを受けて、フェミニズムに親和している多くの人々が「なんという知性の表れ」と絶賛しています。なにより職業的研究者から大絶賛されています。ここまでの賞賛はあまり見たことなく、とても貴重なものだと思うのでリンクしておきます。

https://twitter.com/segawashin/status/1037298346841579520
https://twitter.com/peureka/status/1039526810130690050
https://twitter.com/renrakufontda/status/1039700371046715392

ただ、それまで曖昧な対応を続けていた青識さんが、これを受けて文字通りの反撃に出ました。

明らかに小宮さんの理路の弱点だった、「不誠実ポイント」「最善の相」を捉えて、その矛盾を暴くということをはじめました。

その後、9月12日になって、「最善の相」については小宮さんは撤回されました。

(9月12日まで)

Ⅳ 主要論点

1)第1段階の主要論点。(問題α)

外国人男性Fさんの発言「日本男児として外国人の友人から「日本女はなぜに簡単にやらしてくれるのか?」と真顔で聞かれると答えに困るので」
https://twitter.com/teamtanotomu/status/1035526856487792640
海外在住日系女性Jさんによる解釈「それってあなた自身が馬鹿にされてるんだよ。」「あなたの国の女性はなぜ簡単にやらしてくれるの」なんて聞くのは喧嘩売ってるのと同義」
https://twitter.com/traductricemtl/status/1035557131301388288

これについての日本人女性Jさんによる解釈が妥当なのかが論点となっています。

私の知る限り、隊長さんとその周辺がこの件で異論を唱えています。
https://twitter.com/mtmseaside2/status/1038950186154745856
https://twitter.com/mtmseaside2/status/1039086374467514369

また12日になって、私が考えていた通りの指摘を、江口さんが極めて的確な指摘をしてるようで(いやまだ疎読なんで^^;)、非常に救われました。
http://yonosuke.net/eguchi/archives/8995

瀬戸内さんの発言も、それを解釈したJさんの発言も極めて短い断片的なものです。しかも瀬戸内さんのタイムラインをみれば典型的な熱湯浴です。信頼性があまりに低い。

非常に信頼性の低い断片的な文章の場合、適切に解釈するための情報があまりに少なすぎ、その解釈を確定させるのは極めて困難なのは明白です。

つまり、まともな知性なら、これらをネタに真剣に論じるなどそもそもしません。論じるだけ無駄です。普通は瀬戸内さんのタイムラインを見た段階で議論する価値がないことに気付く筈です。

だから、私もこの第一段階の件の検討はしません。どうとでも取れる極めて短いやりとりでありどこまでが事実か、どのような解釈か、どうにでも成り立ち得るからです。

ちなみに、この論点のもう一方の当事者のツイ主Jさんは、現在ツイッターで「秋の金玉潰し運動」に積極的に関わっておられます。

この「秋の金玉潰し運動」は、言葉の文字通りの意味で、非常に激しい憎悪的表現となっています。被差別者にとってのカタルシスとしての意義や、立場を入れ替えることでの気づきの意義は認めます。

しかし、多様な個人を無視して単に属性のみに基づいた集団主義的な激しい攻撃と受け取られるものとなっており、差別の再生産に繋がりかねない点で問題を感じています。日本のフェミニズム内部でこれが殆ど議論されていない事はとても残念です。

2)第2段階の主要論点。青識-小宮論争。表向きの中心(問題β)

(未)

3)第3段階の主要論点。小宮再説と青識「凱歌」。真の中心(問題γ)

(未)

Ⅴ 中心論点である第2段階の青識-小宮論争の命題抽出

A)命題A:日本人男性Sに対して外国人男性Fがした発言を元となるツイ主の女性Jが解釈した発言で、今回の命題です。

『【日本人男性Sに対して外国人男性Fがした発言、「あなたの国に住む女性はなぜ簡単にやらしてくれるの」と訊くこと】は、「Sに喧嘩売ってるのと同義」で「S自身が馬鹿にされてる」のである』

B)解釈B:命題Aについての青識さんの解釈。

『Xの女性に対する批判を許さない男性ですが、クソほどマッチョイズムかもしくはナショナリズムの持ち主だと思う』

C)解釈C:命題Aについての小宮さんの解釈

『これはAに含まれるレイシズムなりセクシズムなりオリエンタリズムなりに乗るなという話ではないのかな』


Ⅵ 青識ー小宮論争の両者の解釈の検討

1)概説

9月2日分だけで見ると、元の「~に喧嘩売ってるのと同義」「~自身が馬鹿にされてる」の解釈として、小宮さんの解釈も成り立つけれど、青識さんの解釈もそれほど問題があるとは思えない。

その限りで小宮さんの非難はいささか失当なのかもしれないと考えるようになった。

「自分の国の女が性的に侮辱されたら、自分への最大限の侮辱として深刻に怒る男性」を考えた場合、その最も典型は、名誉殺人的文脈に非常に親和するような、つまりナショナリズムに囚われた家父長制的男性ではないか。それが青識さんの解釈だろうと思います。

これについては、小宮さんの解釈も成立する余地は勿論あると思います。

が、青識さんがこの自己の解釈を元に、フェミズム的に矛盾するのではないかという疑義は、それはそれとして十分成立し得ると考えます。

小宮さんはこれに対し、青識さんのものは、1)性差別の歴史に無知すぎ、2)他の解釈可能性を不当に無視した不誠実な批判となっていて、3)雑な仕方で『ためにする』フェミニスト叩きしてる駄目な議論の典型であると強く非難します。

でも、青識さんの解釈が一つの典型的なものであり、その疑義も当然抱かれるものといえると考えた場合、小宮さんの非難はいささか強すぎるのではないか。そう感じます。

仮に青識さんの解釈が「誤解」だとしても、その責任が全面的に青識さんにあるとまではとても思えません。

(これ、先ほど9/12に小宮さんが「最善の相」を撤回されたことで前提が少し変わっていますが、大筋の文意は変える必要はなさそうなので、とりあえずこのままにしておきます。)

2)

(未)

Ⅵ 青識ー小宮論争:両者の主張の評価

(未)

以下、 (未)

Reply · Report Post