★突如として起きたイランの反政府デモとチラつく米国の影ー(天木直人氏)

突如として、イランで反政府デモが起きた。

 事情通なら、その裏に米国の工作があるに違いないと疑うだろう。

 無理もない。

 米国にはその先例がある。

 すなわち米CIAは1953年、大衆反乱を誘発してモサデク政権を倒し、

親米のパーレビ政権をつくった先例があるからだ。

 それに加え、昨年12月28日には、

米ニュースサイト「アクシオス」が、

イスラエルと米国がイランの核兵器開発阻止に向けて

秘密共同工作計画に合意したと報じた(12月30日産経)からだ。

 そう思っていたら、トランプ大統領がツイッターで

イランの反政府デモを支持する発言をしたらしい(1月1日朝日)

 「イラン政府は市民の権利を尊重すべきだ」と。

 これを見て私は米国の工作はないだろうと思った。

 なぜならば、これでは工作をしましたと自ら認めているようなものだからだ。

 いくら何でも工作を命令した者が、みずからそれをバラスはずがないからだ。

 いや、むしろ、これはまさしく米国がイラン反政府デモを工作しましたと

認めた証拠ではないのか。

 それほどトランプという大統領は、本音と建前が使い分けられない、

いや馬鹿正直な、大統領なのかもかもしれないからだ。

 どっちにころんでも米国の工作の疑いの強い、

突如として起きたイランの反体制デモである。

Reply · Report Post