(孫崎享氏)★今改めて画家、堀文子の言葉を振り返る。
「日本が危険な瀬戸際にいるように見えます。
国家権力に反抗するには、相当な勇気と智慧がいります。
下手をすると牢獄に繋がれる」。
国家権力に反抗するには、相当な勇気と智慧がいります。
下手をすると牢獄に繋がれる」は、まさに籠池氏がそう、最早怖い国日本。

12月21日、私のツイート、
朝日新聞「籠池夫妻勾留5カ月に、接見禁止・保釈却下、証拠隠滅防ぐ意図か」

「検察関係者は証拠隠滅の恐れを挙げている」として報ずるが、

本当の理由はそうではないだろう。

出てきて安倍首相、昭恵夫人との関係を述べられては困るからだろう。

検察の談話をそのまま出せばいいものではないでしょう。

これに無党派#1192296‏ @khaaatu · 12月21日

籠池夫妻の容疑は補助金およそ5600万円をだまし取った疑い。

翻って、財務相の不適切見積り額は8億✖︎円。

長期の拘留期間に政治判断が働いているなら、この国の正義は終わっている!

籠池氏の拘留は籠池氏夫妻が安倍首相に不利な発言をし、

不利な発言をする可能性があることと深く関連していることは、

国民のほとんどが感覚的にとらえている事と思う。

ではこのような事態が約二年前起こると予測されてであろうか。

その問いを前提に堀文子氏の約二年前の発言を見ていただきたい。

堀文子氏は1918年生まれ日本画家。

自然の中に存在する命や花鳥をモチーフとする作品を多く制作し

「花の画家」と呼ばれる。

2015年10月11日(日)NHKBSで

【タイトル】堀 文子『シリーズ、私の戦後70年・今、あの日々を思う』を

語っている。ますます、彼女の発言の重要性を増している。

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父は歴史学者でしたから、インテリの際たる人。

その人が、「日本は危ない」と、私たちを躾けていた。

陸軍は世界のことを知らないから、調子に乗っていて、今に何をするかわからない。

非常に危険だ、日本の未来は、と。

学校で教える歴史は、皆間違ったことを教えている、と。

父の躾通りにしていると、価値観が、3,4つに分かれる。

歴史の本も書き換えられていきましたから。

国家が、だんだん戦争に傾いていきました。

中国は大使館ではなく、公使館。

中国の人を馬鹿にして、“チャンコロ”と呼んで、酷いことをしていました。

私は一心に、日本の罪を背負った気になっていた子どもでした。

関東大震災の時なんか、朝鮮人が井戸に毒を投げたとか言って、

町内の人が、朝鮮人を見つけ次第殺したりしていた。

酷いことをしたんです、日本人は。

ですから、国際紛争なんて、そういうとこから起きていくのですね。

(1931年、女学校入学した時、満州事変起きる)

私を育てたのは乱世だと思っています。物を見る眼がちゃんとし、

一つの世論に動かされない人間になった。

世論に逆らうというのは不可能に近いです、興奮状態になると。

世の中で好きなものは、スポーツとふしだらな男女のスキャンダル。

今の日本と、似ているじゃないですか、熱狂的でしょ、スポーツに。

オリンピックなんて言うと、何十兆円も掛けて、平気だなんて。

2.26事件も経験している。これは只事ではない。

歴史の変わり目になる大事件だから、この眼で確かめなければと。

そういう癖あります。銃剣を突きつけられたら、わなわな震え、

人間は何の抵抗もできないということを、あの時覚えましたね。

こんな子どもに、銃剣で「何処に行く!」と言われたら、答えられない。

武器には抵抗できない。

(2か月後、女子美術専門学校に入学。

当時西洋の絵は、印刷物でしか眼にすることができなかった。

本物を直に見て学びたい。それが日本画を選んだ理由でした)

軍が学校を支配していくんですが、女子美も最後には支配されました。

教頭が、一人ひとり呼んで「あなたは、何のために、誰のために、描くのか?」

と訊く。「私のために、描く」と言うと、

「それは危険思想だ、天皇のために描くと言え!」と。

(堀さんが、絵の道を選ばれたのは? と言う質問に)

私は戦争に関係したくなかったので、美に近づいたんです。

美だけは利用の仕様がない。衣食住に、何の役にも立たない。

役に立たないものだから、選んだ。

何をやっても、戦争に利用される、あの時代は。

人殺しの片棒を担がなければならない。

ですけど、美だけは人殺しに関係ないから。

美なんて役に立たないんだから。

役に立たないものは、蛇蝎のように嫌われ、誰も世話してくれない。

(今の日本も、当時と同様に)非常に危険な状態にありますが、

今なら、国民が競って反対すればいいんだから。

女とマスコミが、しっかりすれば良いんですが、今、両方が危なくなっている。

女が綺麗になりたい、美味しいものを食べたい、若返りたいとか、

子ども声を張り上げて、アナウンサーまで、ヒーヒー声をして、

成熟した大人の声じゃない。敬語はなくなるし、

日本が危険な瀬戸際にいるように見えます。

国家権力に反抗するには、相当な勇気と智慧がいります。

下手をすると牢獄に繋がれる。何をするか、わかりませんよ。国家が野心を持つと。

それでも、軍に捕まらない智慧だけは働かせました。

(出典:http://miyukikko.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/nhke-1064.html)

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