(孫崎享氏)★流行語大賞「忖度」を考える。醜い現象を隠す言葉。
①上下の関係、
②忖度で上位の人間の動きを隠している、
③忖度は自発的降参、追従の表現。
「忖度」の行動に出なければポストからの排除への不安、
「忖度」すれば昇格の予測の下での行動。

今年の世相を反映した言葉「2017ユーキャン新語・流行語大賞」
(「現代用語の基礎知識」選)が1日発表され、

写真共有サービス「インスタグラム」の定着で広まった「インスタ映え」と、

森友学園問題など国会審議で盛んに使用された「忖度(そんたく)」の2語が

選ばれた。 

 今日使われている忖度は、先ず、明確な上下関係の中で、

「下」とみられる層の、「上」への対応である。

上の意志を推し量り、下が行う行動とされている。

 忖度と呼ばれる行動で、森友学園について何が起こったか。

 1.学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題について、

財務省は28日の衆院予算委員会で、

2013~16年度の4年間にあった同種の土地取引計972件のうち

売却額を非公表にしたのは、森友学園との契約1件だったと明らかにした。

2.「地中のごみ量、最大7割減 森友問題、値引き根拠揺らぐ」(朝日)

「森友学園」への国有地の売却経緯を調べた会計検査院は22日、

調査内容を国会に報告した。

地中のごみの量について、国が売却契約時に推計の理由としたデータは

根拠が不十分としたうえで、独自に試算した結果、最大で約7割減ることなどを

指摘した。ごみの量は8億2千万円の値引きの根拠となっており、

売却価格の妥当性があらためて揺らぐことになった。

 こんなことは「忖度」だけで起こらない。

 「忖度」という言葉によって、

「上部」から「下部」への働きかけの行為の追及を消している。

 森友学園に関しては、少なくとも·安倍昭恵夫人の行動を消している。

 何故、官僚、この場合、財務官僚が「忖度」という行動に出るか。

「忖度」の行動に出なければポストからの排除されるという不安、

「忖度」すれば昇格の予測があって、

行ってはならない行動(国有地の実質ゼロでの売却)に出るのが、

今日言われる「忖度」の現状である。

Reply · Report Post