★私はいちはやく、勝手に、東京21区の野党統一候補を宣言するー(天木直人氏)

私は今度の衆院選で東京21区から長島昭久候補と対決するために立候補を決めた。

 その理由を書いて、これこそが本来の野党統一候補の姿だという事を、

身をもって示そうと思う。

 私が選挙で訴えたいと本気で思ったのは、

2005年に小泉純一郎首相があの不合理な郵政解散を行った時以来だ。

 あの時、私はイラク戦争に反対して外務省を解雇され、

元大使から一転して傘張り浪人の身だった。

 イラク戦争を支持した小泉首相の政策はどう考えても間違いだ。

 私は、私怨ではなく、公憤から、選挙に出てそれを訴えたかった。

 だから小泉首相の選挙区である神奈川11区から、

文字通り無所属でひとり立候補し、小泉外交は間違っていると訴えた。

 もちろんそんな選挙に勝てるはずはない。

 しかし、選挙には負けたが、私の信念を世の中に訴えることは出来た。

 以来、私は政治や選挙はつまらないものだと考え、

もっぱら政治・外交批評家に終始して生きて来た。

 ところが、あの郵政選挙から12年経ち、

小泉暴政をはるかに上回る安倍暴政が現れ、

ついに安倍首相の手によって、郵政解散・選挙以上の不合理な解散・選挙が

行われる事になった。

 しかも、この選挙は、数ある暴政の中でも、

とりわけ行政を私物化した森友・加計疑惑隠しからくる大義なき選挙だ。

 これだけは許せない。

 選挙に出て安倍暴政を迎え撃つ一人になりたい。

 12年前と同様に、選挙に出て国民に呼びかけるしかない、そう決断した。

 そして、私にとって出来る最強の批判は、安倍首相の外交・安保政策批判である。

 これだけは誰にも負けない。

 そしてそれを訴えるのは、日本の象徴である東京の選挙区しかない。

 その中でも、安倍外交・安保政策と同じ対米従属外交を唱えている長島昭久

という議員の21区が最適だ。

 そう私は判断した。

 もちろん長島議員は自民党議員ではない。

 しかし、その外交・安保は安倍自民党の外交・安保そのものであり、

自民党の候補者が誰であっても、長島候補ほど外交、安保は語れない。

 まさしく私にとって、反安倍の外交・安保を訴える格好の相手だ。

 しかも、野党共闘からは、長島議員と外交・安保で正面から渡り合える候補者は

出そうもない。

 民進党の外交・安保は安倍首相や長島議員のそれと同じだ。

 だからといって共産党や社民党の候補者を立てようとしたら、まとまらない。

 そして共産党や社民党の候補者では長島候補には勝てない。

 もし、民進党や共産、社民が独自の候補者を見送れば、

私が事実上の野党共闘の統一候補となるのだ。

 21区は、いまのところ長島候補(無所属)、

自公候補、小池新党候補の3人のいわゆる保守分裂となっている。

 もし長島候補が小池新党の公認でたら強力な候補者になるが、

その時点で、少なくとも小池新党が

安倍自民党と外交・安保で同じだという正体がばれる。

 しかも保守分裂には変わらない。

 いずれにしても、安倍外交支持派と反安倍外交派の一騎打ちになる。

 私は新党憲法9条という、既存の政党、政治家を否定する新しい政党の候補者だ。

 話し合った上での野党共闘の統一候補にはなれないし、ならない。

 しかし、野党共闘が候補者を見送れば、

事実上の野党共闘候補者となって長島昭久候補との一騎打ちとなる。

 そこではじめて勝算が出る。

 これこそが本当の野党共闘である。

 もし民進党、共産、社民、自由などの反安倍野党がすべての選挙区で候補者を

一人にすれば、野党共闘は勝てる。

 野党共闘のカギは候補者だ。

 全国の選挙区で、自公候補と対等に戦える候補者を一人に絞る事ができれば

野党は勝てる。

 それなのに、なぜそれが出来ないのか。

 それはこれら政党が、自らの候補者や、みずからの候補者にこだわるからだ。

 しかしいまやそんな事をしている余裕はない。

 野党共闘は、候補者選びを優先すべきだ。

 それぞれの地区で勝てる候補者がいれば、党利、党略を捨てて一人に絞るのだ。

 ある地区は森友・加計疑惑、ある地区は脱原発、ある地区は反TPPなど、

自公の候補者の顔ぶれを見て、地区ごとに争点を絞り、勝てる候補者を見つけて

一本化するのだ。

 21区は長島昭久に絞って、外交・安保で一本化するのだ。

 私が21区を選んだのは、

反安倍、反小池新党のための事実上の野党統一候補を勝手に宣言した

ということである。

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