(孫崎享氏)★かつて、スト破りに暴力団が使われた。
今、安倍首相、菅官房長官を批判する者に、産経新聞が誹謗記事を書く。
これをうけ、ネトウヨが、激しい人物攻撃で炎上させる。
ここ数日のターゲットが東京新聞、同望月記者、鳩山元首相 ,金子勝慶大教授。

ここ数日、産経新聞の人物攻撃は激しい。

そして多くの場合、言いがかりの様に、批判の根拠が希薄なもので攻撃している。

 これらに共通する流れがある。

1. 対象となる人は、安倍首相、菅官房長官、
これらの人々の政策や対応を厳しく追及する人、

2. 批判の報道で、過激なツイートを紹介することで、イメージの悪化を狙う、

3. この産経新聞の報道を契機に、「ネトウヨ」「アベウヨ」と言われる人々が、
更に過激な人物攻撃を展開する。

4:特に東京新聞の望月記者への攻撃が執拗に行われている。


幾つかを見てみよう。

A: 金子勝慶応大学教授のケース

1:産経 記事内容

【北ミサイル】金子勝・慶応大教授が「ミサイル発射は安倍首相のせい」 
ツイッターに投稿

慶応大の金子勝教授(65)がツイッターに

「安倍首相が北朝鮮をあおり、森友・加計の腐敗を隠そうとしている」という趣旨の

投稿をし、話題になっている。

これまでも金子教授は「(ミサイルを発射する)北朝鮮も怖いが、

『戦時放送』を流す安倍政権も怖い」とツイートするなど、

安倍政権を批判するあまり、極端な意見を披瀝することがあり、

今回も3千件を超えるリツイートがあった。

 金子教授は「戦争屋」と題し、15日にツイッターに以下の投稿をした。

 「また北朝鮮の軍事政権がミサイルを飛ばし、また国営放送でJ

アラート一色。森友・加計の腐敗を隠そうと北朝鮮を煽り、

疑惑だらけのトランプをけしかけ武器を買うアベ。

NPT批准拒否のインドにまで核技術を輸出する。

目指す改憲のために日本を北朝鮮のターゲットにし戦時体制にしたいのか」

 これに対し、「もりかけは国内問題、北朝鮮とは関係ないだろ。

なぜミサイルを撃つ方を批判しない。その無茶苦茶な批判をする前に、

大学教授なら安倍と漢字で書け」「安倍政権は北朝鮮のミサイルを

自由にコントロールすることが出来ると言う事ですな。

なら安倍政権一択しか選択肢はないことになりますなぁ(笑)」

「安倍さんがひとりでトランプや北朝鮮を自分一人に都合のいいように操ってると

おっしゃるんですか? 逆にそこまでできる宰相ってすげぇ有能な気がしますが」

などと批判的なツイートが殺到した。

2:私のコメント

批判するのに過激なツイートをわざわざ報道している。

 自分の見解でないという逃げ道を作りながら

「その無茶苦茶な批判をする前に、大学教授なら安倍と漢字で書け」

「「安倍さんがひとりでトランプや北朝鮮を自分一人に都合のいいように

操ってるとおっしゃるんですか? 

逆にそこまでできる宰相ってすげぇ有能な気がしますが」等揶揄するツイートを

利用し批判している。

最近の金子氏の北朝鮮関係のツイートを並べてみる。

・【戦時化するアベ】アベの記者会見での言葉。

汚い政治家のイメージを払拭して強いリーダーを印象操作するため

「北朝鮮がこの道をさらに進めば明るい未来はない」と言う姿を繰り返し写すテレビ。

まるでイラク戦争直前のブッシュを見ているようだ。

・【核戦争を拡散するアホの安倍「外交」】森友・加計の腐敗を隠すために

北朝鮮リスクを最大限煽り、原発輸出のためなら何でもするアベのアホさ。

核拡散防止条約(NPT)批准を拒否し、核実験を行うインドに

プルトニウムの精製、濃縮技術を提供する。

・【嘘と戦争】柳条湖事件は満州事変を、トンキン湾事件はベトナム戦争を、

大量破壊兵器情報はイラク戦争をもたらした。

みなでっち上げで、通常ではありえない事が起きたのだ。

すでに経済は出口なしの戦時化が進む。

嘘つきで極右のリーダーを野放しにする時、過ちが現実化する。

歴史を忘れてはならない。

B:鳩山元首相関連

1;鳩山由紀夫元首相がツイッターで持論を展開 相次ぐ北朝鮮の挑発にも

「対話の道を」「飛んで来ない環境を作ること」

鳩山由紀夫元首相(70)が15日、北朝鮮のミサイル発射に関し

自身のツイッターで「戦争で打撃を受けるのは日本だ。対話の道を開かねばならない」

などと持論を展開した。

 鳩山氏は「(北朝鮮は)日本が米国の制裁に調子を合わせて踊ったから

核で海に沈めると言う。かつて日本も経済制裁に耐えかねて戦争の決断をした。

この国が制裁で核を放棄する筈はない。戦争で打撃を受けるのは日本だ。

対話の道を開かねばならない」と強調。

 「襟裳岬の東1000キロに着水とは襟裳-東京の距離の2倍だ。

それに北海道上空から落ちてくる場合には、大気圏に突入する時に

燃え尽きるのではないか」とミサイルの危険性について言及した。

政府に対して、「いたずらに緊張感を煽り、敵愾心を燃やすより、

国民に平和を与えることだ。ミサイルが飛んで来ない環境を作ることだ」と迫った。

 これに対しツイッター上では「いつも対話の道を閉ざしているのは北朝鮮だろ」

「じゃ、お前行って来い」

「先の戦争は国際社会の制裁のせいだというご認識だったのですね」などの声が

寄せられた。

2:私のコメント

1. ツイート:産経、人物攻撃活発化「鳩山元首相がツイッターで持論を展開 

相次ぐ北朝鮮の挑発にも”対話の道を”、”飛んで来ない環境を作ること”。

これに対しツイッター上では「いつも対話の道を閉ざしているのは北朝鮮だろ」

「じゃ、お前行って来い」。対話を主張するのはメルケル首相、ハース米CFR会長等


 注:メルケル、北朝鮮危機に対して対イラン・スタイル対話
(イラン+五安保理常任理事国+ドイツ)を呼びかけ。

1. 追加:

【5月13日 AFP】北朝鮮外務省の高官が13日、

条件が整えば米国との対話を希望するという北朝鮮政府の意向を明らかにした。 

北朝鮮外務省北米局の崔善姫(チェ・ソンヒ、Choe Son Hui)局長は、

米国の元国連大使や学者らと非公式に接触したノルウェー・オスロ(Oslo)からの

帰路、中国・北京(Beijing)の国際空港で報道陣に対し、

北朝鮮はドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の政権と

「条件が整えば対話するだろう」と述べた。


(3)ここでも鳩山氏を非難するのに

 米国も、「いつも対話の道を閉ざしているのは北朝鮮だろ」

「じゃ、お前行って来い」等過激なツイートを紹介する形で非難している。

C::東京新聞関係

1:報道内容

産経報道内容標題;「河野太郎外相、東京新聞を痛烈に批判 

「核軍縮の政治的利用」「後ろから鉄砲玉」」

 河野太郎外相が16日付の自身のブログで、

核軍縮をめぐる東京新聞の報道姿勢を痛烈に批判した。

 河野氏が取り上げたのは、8月にスイス・ジュネーブで開かれた軍縮会議に

関する東京新聞の8月23日付の記事。

2014年から軍縮会議で毎年行われてきた日本の高校生平和大使による演説が

今年は見送られたことを東京新聞は批判的に取り上げた。

 国連で7月に採択された核兵器を違法化する核兵器禁止条約に、

日本政府は「不参加」の立場を取った。

記事では、このことと絡めて「高校生たちがスピーチで、

禁止条約に触れることに危機感を覚えての対応ではないか」との

第三者のコメントを引用し、

日本政府が平和大使の派遣を意図的に控えたかのような印象を与えている。

 河野氏はこれに対し「全会一致で運営されている軍縮会議で、

高校生の演説に反対する国があった」と反論し、

平和大使が別途、自分の考えを表明する機会を設けたことを説明した。

 その上で「第三者が言ったコメントを載せるぶんには責任はないと考えた

のだろうか」と批判を展開し、

「後ろからの鉄砲玉」「核軍縮の政治的利用」などと

東京新聞への怒りをあらわにした。

2:これに対する私のツイッター

河野大臣、「河野外相、東京新聞を痛烈批判”核軍縮の政治的利用

””後ろから鉄砲玉”河野氏”全会一致で運営されている軍縮会議で、

高校生の演説に反対する国があった”と反論」(産経)

じゃー、その国どこですか。言ってみてください。

非常識な国が反対したからは口実には使えません。

D:望月記者関連

1:産経新聞報道

・東京新聞の記者に産経新聞が抗議 「事実無根…看過できない」

・菅官房長官の会見で名物 東京新聞の記者が謝罪

・東京新聞記者に朝日新聞記者が“加勢” 菅義偉官房長官に同趣旨の質問攻め 
 会見時間の半分を浪費

・東京新聞記者vs菅義偉官房長官 7連発の波状攻撃に菅氏の回答は…

・官房長官の記者会見が荒れている! 

東京新聞社会部の記者が繰り出す野党議員のような質問で

・東京新聞記者が菅義偉官房長官に「勘違いしないでいただきたい」とかみつくも、

「ご自身で真偽見極めてから質問すべき」

2:記者会見で疑問点を質問するのが当然である。

仮に回答者がこれに応えなければ質問を繰り返すのにおかしい所はない。

それを「官房長官の記者会見が荒れている!」として質問することが

おかしいように報道している。

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