★「自衛隊合憲は国会決議で十分だ」という若狭議員の妙手ー(天木直人氏)

解散・総選挙に向けた政局については、

どうやら若狭・細野新党(小池新党)が、真っ先に動き出しそうだ。

 果たして若狭・細野新党は政局の主導権を握れるのか。

 私は若狭議員がいつまでたっても新党の基本方針を示さないことを

いぶかしく思って来たが、ついに少しずつ発言を始めた。

 そして、きょう9月16日の毎日新聞で、きわめて注目すべき発言を見つけた。

 それは安倍9条改憲に言及したくだりだ。

 彼はこう語っている。

 安倍晋三首相が提起した「自衛隊」を明記する憲法改正は・・・

国論を二分してやるほどの必要はなく、

国会で「自衛隊は合憲だ」と決議すれば十分だ、と。

 これは絶妙な先制パンチだ。

 いうまでもなく反安倍政権の主要テーマは

安倍首相に9条改憲をさせないということだ。

 そして、いまとなっては安倍首相の改憲案は、

9条改憲そのものの是非ではなく自衛隊合憲を明記するだけの

矛盾したものになっている。

 しかもその安倍改憲案は自民党内部でも異論が出てまとまっていない。

 その安倍改憲案に焦点を当て、それをズバリ否定したのだ。

 これなら、改憲論者である細野氏や小池氏らの考えを棚上げして、

「安倍改憲案に反対だ」ということに焦点を当てて対立軸を鮮明に打ち出せる。

 公明党との関係でも安倍改憲案より公明党を喜ばす事ができる。 

 こう考えてみると、「自衛隊合憲は国会決議で十分だ」とする若狭議員の言葉は

妙手であることがわかる。

 あとは、若狭議員が、安倍自民党のもうひとつの弱点であり、

そしてそれはまた小池百合子都知事の弱点でもある日本会議問題、

つまり歴史認識問題を、どう克服(棚上げ)できるかである。

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