★勝ち逃げしたままでも非難されない羨ましい日本一の無責任男ー(天木直人氏)

9月9日の朝日新聞が一段の小さな記事で報じていた。

 小泉純一郎元首相が13年ぶりに拉致被害者の地村保志さんと再開したと。

 この記事を見つけた時、私は思った。

 なぜ救出された地村さんなのか。

 なぜ横田さんら救出を求めている拉致被害者家族らと会おうとしないのかと。

 そう思っていたらきのう発売の週刊文春(9月21日号)の記事で知った。

 地村さんに会うために福井県を訪れたのではなく、

講演で福井県を訪れたのを知って地村さんがお礼の挨拶に訪れたのだ。

 その週刊文春の記事によれば、地村さんのお礼に対し、

「お礼を言われる状況じゃない」と答えたそうだ。

 それりゃそうだろう。

 中途半端な解決のまま、その後を安倍首相にまかせっきりだからだ。

 そして、その文春の記事は次のように書いている。

 安倍首相から「密使」として訪朝を打診されたのではないかという報道について、

そんなは話はなかったと、否定したと。

 たとえ頼まれても行かないだろう。

その理由として、「総理と同じ事を言うなら元総理が行く必要はないし、

違う事をやれば(総理の)邪魔になる」とかつて自らの著書(小泉純一郎独白)
(常井健一著)で書いているからだという。

 いかにも小泉元首相らしい言葉だ。

 私が、その文春の記事で驚いたのは、

最近小泉元首相が熱を入れているものが刑務所を出所した人の親代わりとなって

社会復帰を促す慈善事業をすることだという。

 建設業や製造業の企業に雇用を受け入れて欲しいとお願いしているという。

 次男の進次郎が農林部会長を務めているのはいいタイミングだから

農業分野にも雇用先を広げたいという。

 どこまでも親ばか振りだ。

 脱原発はもはや関心はなくなったらしい。

 その記事は次の言葉で締めくくられている。

 「現在75歳。相変わらず、我が道を貫いている」と。

 この週刊文春の記事を書いたのは常井健一というフリーのライターだ。

 小泉元首相の代弁を続けるおっかけライターである。

 だから「我が道を行く」という褒め言葉でこの文春の記事をしめくくっている。

 私は、批判と羨望を込めて、

「勝ち逃げした日本一の無責任男」という言葉こそ

小泉元首相にふさわしい言葉だと書いて、このメルマガを締めくくりたい。

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