★暗黒安倍暴政を脱するカギは「すべてを疑うこと」ー(植草一秀氏)

歴史作家の塩野七生氏が

『ルネサンスとは何であったのか』(新潮文庫)

https://goo.gl/BzKt9R

において、

「ルネサンスとは一言で言うと、すべてを疑うこと」

と述べている。

すべてを疑い、自分の目で見て、自分の頭で考えること。

これがルネサンスをもたらした。

安倍政治とは何か。

安倍政治に私たちはどう立ち向かうべきなのか。

その答えを私たちは、

自分の目で見て、

自分の頭で考えて

導いているだろうか。

自分の目で見て、自分の頭で考える。

すべての主権者がこの行動様式に目覚めなければ、

新しい時代を切り拓くことはできない。

暗黒の時代が続いてしまうのである。

現代社会において、私たちの判断にもっとも強い影響を与えているのは、

マスメディア

である。


「自分の考え」と思っていることは、本当に「自分の考え」なのか。

マスメディアによって刷り込まれた情報を、知らぬ間に、

「自分の考え」

だと思い込んでいないか。

このことに気付かなければならない。

トランプ大統領が米国のパリ協定離脱を表明した。

大半のマスメディアが狂ったようにトランプ攻撃を展開する。

このマスメディアによる「刷り込み」によって、多数の市民が、

「パリ協定からの離脱を表明したトランプ大統領は間違っている」

との判断を有しているが、その判断は、本当に、

「自分の目で見て、自分の頭で判断した」

ものなのか。

大半の人々の現実は、違う。

マスメディアによる

「トランプ大統領の行動は間違っている」

という

「情報の刷り込み」

をそのまま繰り返しているだけのものなのだ。


地球の表面温度が上昇傾向を示しているのは事実である。

この状況が続けば、さまざまな影響が生じるのも事実である。

プラス面もあればマイナス面もある。

しかし、地球の歴史上、表面温度の変化は大規模に繰り返されてきた。

もっとも深刻な影響が広がったのは、表面温度が低下した局面である。

「地球寒冷化」の方が全体としては深刻な影響をもたらしてきたと言える。

「パリ協定」

は、近年に観察されている表面温度上昇の原因が

化石燃料消費に伴うCO2発生量増加によるものと断定して、

CO2の発生量削減を取り決めたものである。

しかし、表面温度の上昇が化石燃料消費増加に伴うCO2発生量増加によるもの

であるとは、実は断定できないのである。

「気候の複雑なシステムは根本的に予測が困難である」

「人間活動が温暖化の支配的な原因かは明らかでない」

とする、科学的な見解が広く表明されている。

いわゆる「地球温暖化仮説への懐疑論」は、

科学的根拠をもって広く保持されているものなのである。

ところが、マスメディアは、

「人間活動による地球温暖化仮説」に対する懐疑論に対して、

説得力のある根拠を示さずに、頭ごなしにこれを批判する。

このような冷静さを欠いた姿勢に疑念を持つことが極めて重要なのである。

メディアを支配しているのは誰か。

この点に目を向けると、まったく違った視界が開けてくる。

私たちの「自分の判断」というものが、

何者かによって、気付かぬうちに「誘導されている」可能性があるのだ。

私たちがいま身に付けなければならない最重要の行動は、

「すべてを疑うこと」

である。


安倍政治の本質を、かむろてつさんが、

「戦争・搾取・弾圧」

であると指摘した。

かむろさんは、これを安倍政権の

「真・三本の矢」

だと述べた。


現代政治の基本構造は

資本主義対民主主義

の対立構図で理解することができる。

資本主義が推進しているのが

戦争と搾取

である。

巨大資本は戦争を人為的に創作する。

目的は明確である。

戦争産業の利潤を確保するためである。

戦争を創作するには大義名分が必要である。

その大義名分として活用されてきたのが、

「冷戦」



「テロとの戦い」

である。


そして、巨大資本の根本の運動が

グローバリズム

である。

グローバリズムとは、

「大資本の利益を極大化するために、国境を超えて、

経済社会を市場原理のみによって動かすことを目指す運動」

である。

この運動によって拡大しているのが、

「搾取」

である。

巨大資本は、利潤を極大化するために、

戦争と搾取

を推進している。


この巨大資本にとって、最大の敵が

民主主義=デモクラシー

である。

国民が主権者となり、この国民が政治決定を行うなら、必ず、

戦争と搾取

が妨害される。

したがって、巨大資本は、この天敵である民主主義を打倒するために

「弾圧」

を行うのである。


同時に、民衆の判断を誘導するために、

マスメディアを総動員する。

こうした巨大資本の目論見を打破するかの如く、

英国民はEU離脱を決断し、

米国民はトランプ大統領を選出した。

そして、

トランプ大統領は、

TPP離脱を決定し、

パリ協定離脱を決定した。

これらの

「反グローバリズム旋風」

に対して、

狂ったような攻撃を展開しているのがマスメディアなのである。


安倍政権は主権者国民に対する弾圧を強化するために、

特定秘密保護法を制定し、

刑事訴訟法を改悪し、

さらに、共謀罪を創設しようとしている。

覚醒した国民は徹底的に弾圧し、

覚醒しない国民はマスメディアによる情報刷り込みによって誘導している。

「彼を知り己を知れば百戦して殆からず」

である。

巨大資本の利益のみを追求する安倍政権を退場させ、

主権者国民の利益のための政権を樹立するには、敵=巨大資本の策略を知り、

主権者国民の覚醒を図らねばならない。

すべての主権者がマスメディア情報を「疑う」ことから始めなければならない。

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