百条委員会における浜渦武夫さんの証言 (冒頭部分)


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[ 浜渦 ]

私が担当しましたのは、
都庁に来て次の年で、
副知事になってからでありまして、

ただしですね、
特別秘書のときには、
知事のブリーフィングに同席しておりまして、

その時にはすでにですね、
豊州への市場の移転ということは
テーマでありました。

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[ 浜渦 ]

特別秘書のときにですね、
その当時、政策報道室の理事から、
石原知事に報告がありまして、
発端はですね、
どこか石原知事が
如水会かどくがす?との会合で、
東京ガスの関連の方に、
抗議を受けたようでございまして、
ひとの土地に勝手に線を引いてると、
こういう話があって、そのことが
ブリーフィングの中で知事が申しました。

そうすると政策報道室の理事が、
いやいや、元々は、元来、都市計画というのは、
ひとの土地に線を引く事だと、
こういう発言がありまして、
私はえらい東京都の幹部の職員はえらい人たちだなと、
そんな、上からの目線では、うまくいかんだろうなと、
という思いがあったのは、よく憶えております。

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--汚染土壌の認識について。


[ 浜渦 ]

担当の副知事として、交渉が始まってからなんですが、
東京ガスから、汚染があると、
どの程度あってということはわからないが、
過去の経緯からあるだろうねと、
それは、その当時より中心となっておりましたのは、
中央卸売市場でありまして、市場長にたずねました。

するとまあ、具体的なことは、よくわからないけれども、
それより先に、用地の取得の話があると、
それから、汚染は、技術的には解消できるでしょうと、
その方法として、コンクリートの話だとか、
日の出のですね、産廃処理場の所に
こう、シート張ってありますけれども、
上から下に、汚いものが出ないようにするためには、
下から上へも同じだろうという、
というのが、議論はありました。

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--豊州選定の合理性について。


[ 浜渦 ]

委員、おっしゃるようにですね、
もう物流が変わっておりまして、
船でマグロを陸(おか)に上げるとかじゃなくてですね、
ぜんぶ冷凍庫なんかで回してましたし、
圏央道もできる、外環道も、そのうちできてくると、
多摩でいいじゃないか、という議論
というよりも、申し上げました。

そのときに、知事も、そうだそうだ
とはゆってましたけれども、

で、豊州が良いということではなくて、
私が担当としてありましたのは、
市場を豊州に移すから、
豊州の用地の交渉をしろと、
こういうテーマでございまして、
どこが良いとか悪いとかの判断は、
わたくしにはありませんでした。

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--「水面下の交渉」というのは、どのような意味か。


[ 浜渦 ]

水面下という言葉はですね、
東京ガスの方から提案がありました。

で、それはですね、民間企業でありますので、
すでに、随分前から、豊州・晴海の整備開発ということで、
株主さんにも話をしてあるわけですし、
取締役会議でも、
また、経営会議でも、
そういうテーマで進んでいた話です。

そのことが、
「東京都が突然に市場を作るから協力しろ」では、
なかなかうまくいかないと。

会社としてはですね、
「それは個別に折衝を、改めてやらしていただきたい」と、
こういう話で、
「会議としてそういう話が出ると、自分たちがもたないから、
水面下でやらしてくれ」という、こういう趣旨でございまして、
あとあとその、そういう単語が出てきますが、
交渉というのは、先方(せんぽう)のご意向を
忖度(そんたく)しないとうまくいかないんで、
私は、「水面下で結構です」と、申し上げました。
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14.52 

--議員の関与について、( 江口さんと交渉 佐藤元通産大臣の妻が、東京ガスの社長の娘さん )


15.42


[ 浜渦 ]

担当になりまして、議員会館を訪ねました。

そして、国会議員にお目にかかって、
東京ガスが所有してる豊洲に、
東京都の市場を移転したいんだが、
東京都の担当は、わたくしが行いますと、
ついては、東京ガス側の役員担当を
浜渦が担当するという旨を
お伝え下さいとお願いしました。

伝わっているかどうかはわかりませんが、
そのようにお願いをしました。

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16.20 

--東京ガスとの現地視察の際に話したこと ( 護岸工事を都がひきうけ、土壌対策を東京ガスが行う )


17.20


[ 浜渦 ]

あの、委員のお話が、いくつかの要素がですね、
一緒になっておりますので、個別にお話してよろしいですか?

で、交渉でございますので、先方が何を希望しているかですね、
ていねいにお話を聞かないといけない。

で、まず、一つはですね、
人間的な関係がですね、破綻してたら
交渉にならないんです。

で、前段の、わたしご挨拶に上がった時に、
向こうの、東京ガス側の役員さんで、
顔を真赤にして抗議をしてました。

「東京都はウソつきだ」と、
「いい加減なこと言うな」と、
「自分たちが提案しておいて、
クルッと手のひらを返したようなことを言って」と、
えらく怒ってまして。

で、フッとこう、横を見るとね、
顔を真赤にしてうつむいている役員も、
東京都側にいました。

あ、これはもうダメだなと、
この通しでやってたんでは前に進まないということで、
一つはその、先程のことでございますし、
もう一つは欠かしてはいけないと思いましたのは、
江東区、受け入れ側の江東区のほうが、
「いつも東京都は
迷惑施設ばっかし持ってくるじゃないか」と、
いうことで、非常にわたし、就任をして
ご挨拶に言った時に、おしかりを受けましたので、
まずここをていねいに、ご理解を頂いて、
それでいいということになれば、
それがまた前に進むであろうと。

そして、
おっしゃった最後の、現場でのお話は、
二回目に、東京ガスにご挨拶に行ったあと、
すぐにですね、豊洲開発という会社が、豊洲にございまして、
そちらの会社に訪問しました。

社長さんは、江口さんです。

そのときには、きちっとスーツを着て、ネクタイをしめて、
表敬の訪問をしました。

改めて、日を改めて、作業服を聞いて、
職員、担当職員を連れて、現場を視察をしました。

そこで、いろんな議論のスタートになりました。

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19.26 

--江東区以外の区との交渉はあったのか。


19.58

[ 浜渦 ]

江東区の方も、区議会もですか、
都議会もおんなじと思いますが、
ちょっと語弊があったらお許し下さい。

議事者が決めてもですね、
議会が承知をしないと、
なかなか前に進みません。

したがって、江東区の区議会もですね、
有力な方を探しまして、そこにご挨拶に行きました。

まず最初は、就任と担当のご挨拶でした。


そのあと、江東区では、
東京都に、何が、ご希望があるか、
検討しておいていただきたいと、
ということは、議会として、
どういうご希望があるか、検討して下さい
ということを申し上げまして、
改めてご挨拶に上がりました。

そのときにですね、江東区は、
どういうんですか、目玉になるようなものがない、
区長さん、室橋区長さんが文句、抗議をしましたけれども、

そういうこと、それから、道路がですね、
ゴミ清掃車がずっと走ってですね、
自分ところで無いところで、えらい道路が痛むんだと、
道路の整備もしてほしい、賑(にぎ)わいを作って欲しい
そういうようなお話がありましたので、わかりましたと、

それではということで、議長さんと、
お願いをしました議員さんと一緒に、
区長さんにもお目にかかりまして、

たしかに区長さんとお目にかかったその席では、
わたくし、悪魔のささやきをしました。

それはですね、江東区というのはね、
人口急増区でございまして、
区民福祉ていうのに大変ご苦労をなさってました。

保育園、幼稚園、小学、中学もありますし、
ゴミの処理ももちろんですが、病院とか、いろんなものを
用意しないといけないということで、

そ、まあ当初の計画が、住居中心でございましたので、
それでなくって、市場が来て、賑(にぎ)わいが、
築地があるように、場外市場があるように、
いろんなものを作られたらいかがですか、
ということで、囁(ささや)きはしましたが、

後に、東京ガスからおたずねがあれば、
そういうご希望も、お伝えしたらいかがですか?
と申し上げたところであって、それも、
問い合わせがあったかどうかはわかりません。

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22.08 

--他の区にも行かれたのか 


22.30

[ 浜渦 ]

他の区はありません。

中央区の矢田区長とは古い関係で、
ご相談は有りましたが、
私はうかがっておりません。

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22.48 

--証人は、いつまで担当をしたのか。

副知事の分担としてですね、

中央卸売市場担当は、
平成12年7月13日から
平成17年6月7日ということでありますけれども、

テレビでの出演の際には、

平成13年2月21日の覚え書き、
平成13年7月6日の基本合意、

ここで担当を外れているとのことだったが、
その後の担当者は誰なのか。


24.33

[ 浜渦 ]

ひとつはですね、覚え書きまでで
おおむねのお話はできております。

覚え書きから、7月の基本合意にいる間は、
おもに、東京ガスの内部の調整に
時間がかかっていると思います。

で、わたくしは、担当は、
用地の取得という、基本合意まででありまして、
そこから先は、一切触っておりません。

ただし、2回ほど、豊洲開発には行きました。

一つはですね、向こうからお招きが有りまして、
冬の寒い時に、薪能(たきぎのう)がありました。

東京ガスの株主の方、幹部のご家庭の方、
それにお招きがあったから、それに行きました。

それから、退任になる寸前ですが、
ゆりかもめに乗って、視察で行きまして、
その時に、イクツさんに案内をしていただいて、
お約束をしていた土壌汚染の調査は
どこまで進んでますか?ということで、
そのときには、フェンスの中に入れていただいて、
ここまでです、ここはちょっとたくさん出そうです、
こちらは大丈夫だと思います、というような報告は受けましたが、
それはずっと後でして、私は担当を外れておりました。

まあ、なぜ外れたかは、石原知事の指示でありましたから、
私はその後はですね、知事本にぜんぶ預けました。

で、前段に、申し上げましたように、
大矢(實)市場長と、東京ガスとの間では、
特に江口(洋)さんとの間では、どうも不信がありましたので、
理事もですね、前の理事と代わって赤星(経昭)理事に代わっておりました。

したがって、赤星理事と共に活動を進めまして。

もう一点はですね、
東京ガスの方にもですね、東京都を応援してくださる方が
おいでになったんですよ。

それは、前の港湾局長で、今沢(時雄)さんという方が、
東京ガスの役員になっておりましたので、
赤星理事と、わたしとで、協力の要請、あるいは、
東京ガスの中身の情報とかも、トッタツしてお願いをしておりまして、
基本合意から以降は、まったくわかりません。

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