【仏】フランス選挙が欧州の未来を決めるだろう理由 その2(完)  Tyler Durden  Mar 24, 2017



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<strong>スコットランドの独立</strong>
13。<strong>欧州の指導者たちが突然スコットランド独立について興奮するなら、高地への本物の道場のためよりもずっと戦術的な理由のためかもしれない。</strong>スコットランドのEU歓迎メッセージが目論まれるかもしれないスコットランド政府よりもずっと、それはUK政府だ。スコットランド問題は、UKがEU離脱の公式手続きを始める時、うわ手を取るのを確実にすべくEU指導者が弄ぶかもしれない多くのカードの単なる一枚だ。

14。海峡を横断する良いニュースが用心して解釈されるべきなら、オランダからの選挙のニュースはヨーロッパ中でもっと全霊的に抱きしめられた。喝采と多くの救いのため息のため、マルク・ルッテ、リベラルな首相がヘルト・ウィルダース、反移民、ポピュリストのライバルを成功裏に斥けた。それは反EU潮流の転換と見られた。「おめでとう、我が友マルク・ルッテよ」と欧州委員会委員長ジャン・クロード・ユンケルがツイッターに書き、オランダ語で「強力な欧州を一緒に築こう」と続けた。

15。それでもオランダの「親欧」勝利は多分幾分引き合わなかった。ポピュリストのウイルダースがいっとき世論調査で先導していたにせよ、彼が首相職に近づいたと期待されなかった。彼は世論調査で25%より決して高くならなかった。オランダの比例代表多数党システムでは、それ故にルッテの自由党率いる現連立を彼が転覆させることは決してできなかったろう。

16。結論はその時、スコットランド、UK及びオランダから到来するニュースから、欧州の将来を決めるだろう主要催し、つまり4月23日と5月7日の2回行われるフランスの大統領選挙に先んじる1回のシャドー・ボクシングを超えるものでない。それには2つの大きな理由がある。<strong>第一、マリーヌ・ル・ペン、それら選挙でのポピュリスト競争者には、オランダのウイルダースよりも選挙に勝つずっと大きな機会があり、ずっと幅広い訴求力がある。</strong>

17。ル・ペンはエマニュエル・マクロン、先行する中道派候補者との第2回最終投票に進むのが非常にありそうだ。両政治家の世論調査は現在約25%で他の競争者を優に上回る。第2回でル・ペンは投票のざっと35%だけを受けると見込まれる。それは2016年の影響力の強い選挙勝利者、つまりUKの「離脱」キャンペーンや米国選挙でのドナルド・トランプ、の得票数字をかなり下回る。だがテロ攻撃或いは政治的爆弾が5月7日の最終回における本物の競争者にル・ペンを依然仕立てるかもしれない。

18。そのための理由は幾層倍あるが、近年フランスがテロ攻撃の欧州の焦点だった、そして長年移民との複雑な関係を持ってきたという事実がきっと大きな役割を演じる。移住に関して、ル・ペンは彼女の父ー彼女が今率いる国民戦線を創設し、知られた否定論者だーほど強硬派ではないが、彼女は依然として右翼の「犠牲牛ポピュリズム」のために立つ(否定主義は否定をこととする主義として言及され、事実から自由な歴史の書き換えを示す。マリーヌ・ル・ペンの父、ジャン・マリー・ル・ペンは時々ホロコーストの観点を軽視して否定主義者として言及されるー彼は集中キャンプで使われたガス室に言及して歴史の「細部」とする)。それはスペインやギリシャのような南欧諸国で圧倒する左翼ポピュリズムとは対照的だ。

19。<strong>第二、フランスであり得るルペンの選出がブレキジットよりも欧州プロジェクトには遥かにずっと運命的かもしれない。</strong>

<strong>EUの「モーター」</strong>
20。<strong>フランスは、英国と異なり、オランダがそうであるのと丁度同じにEUの創立構成員だった。</strong>だがオランダを超えて、同国は同時にドイツと一緒に欧州統合の背後にある本当のモーターだった。フランス人政治家たち、特に元欧州委員会委員長ジャック・デュールは我々が今日知る欧州諸制度の形成で信頼される。元大統領フランソア・ミッテランといった他の者は仏独2頭立て馬車のための基礎を置いた。

21。<strong>その2頭立て馬車はル・ペンの大統領職できっと倒れてバラバラになる。</strong>彼女はフランスがEUを丸ごと離脱するのを望まないけれども、BFMTVインタビューで彼女は通貨統合からのフランス離脱、国境制御の再獲得、欧州拡張の停止という願望を表明した。欧州がそうあれと意味される「これまでより近しい統合」の中で、そうした姿勢は我々の知る欧州統合の終結を意味する。ル・ペンの立場はそれ故またドイツ総理大臣アンゲラ・メルケルや欧州委員会委員長ユンケルのそれと正反対に対立する。

22。だが上述した理由に関わらず、フランスは依然倒れる次のポピュリスト・ドミノになりそうにない。穏健に親欧的候補者が多少なりとも快適な票差(予測によれば65%対35%)でフランス選挙を勝つだろうことがもっとありそうだ。その場合、欧州統合プロジェクトには最前になることをする別の機会がある。危機を通じた成長で、この場合はブレクジットだ。<strong>その時、英国の林檎を齧るには別のふた冬がかかるかもしれないが、多分2019年5月29日が本当に欧州の春の開始を告知するだろう。</strong>(止め)
【完】

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