★「よかったけれどこれからだ」という日米首脳会談の評価のウソー(天木直人氏)

報じられる安倍・トランプ会談の評価はまるで金太郎飴のごとくだ。

 すなわち、どの評価を見ても、日米首脳があそこまで緊密になったのはよかった、

駐留米軍経費の増額要求は一言もなかった、トランプ大統領は駐留米軍に感謝するとまで言った、

経済問題は圧力が回避され専門家同士の対話の枠組みが作られたなどなど、いいことばかりを並べ、

最後に、しかし、すべてはこれからだ、トランプの米国が何を言ってくるか、

それを見極める必要がある、ということだ。

 つまり首脳会談が100点満点だが、すべてはこれからだ、というものだ。

 この評価が、今朝のNHKの日曜討論でも繰り返された。

 すなわち自民党の高村副総裁、公明党の山口代表は当然としても、

野党である民進党の江田憲司、日本維新の会の片山虎之助もまた首脳会談はよかったと手放しで評価し、

しかし、すべてはこれからだと言う。

 これほど馬鹿げた評価はない。

 そんな中でひとり共産党の志位委員長だけが対米従属の極みだと切って捨てた。

 これこそが野党の言うべき言葉だ。

 安倍外交を批判する立場の国民が拍手喝さいする言葉だ。

 実にわかりやすい野党だ。

 これを要するにいまの政治で安倍政治の対立軸は共産党しかないということだ。

 しかし共産党だけが野党では国民の選択肢はなくなる。

 共産党と並んで安倍暴政をきっぱり否定する、政権交代可能な国民的野党、それがどうしても必要だ。

 憲法9条は、そのきっかけをつくろうとしているのである。

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