★トランプ政権下、バノン極めて強い影響力。
揶揄して「大統領バノン」の表現。「白人ナショナリスト」。
7つのイスラム系国家国民の入国禁止はバノンの演出。
トランプの当選は首席選挙参謀バノンのお陰。
彼の政策が政権の人気にマイナスならトランプ切るだろう。ー(孫崎享氏)

VOX,[“President Bannon,” explained]論評

月曜日(2月6日)、トランプ大統領は次のツイートをした。

・「私はデータの蓄積で、自分で決める。それは国民の知っている事だ」

・米国大統領が、自分が舵を取っていることを国民に判らさせなければならないとの脅迫感を持つのは
奇妙なことだ。

・しかし(特に入国禁止の)ショウを演じているのはトランプでなくてバノンであるという見方が急速に広まった。

・入国禁止大統領令発令後の混乱の中で、実は政策はバノンが作っているもの、
バノンがトランプを操っているとの報道後、ツイッターで「大統領バノン」( #PresidentBannon)が広がった。

・タイム誌は「偉大な操作する者(“The Great Manipulator.)を表紙に飾った。

・それでトランプは「決めるのは自分」と緊急に市民に訴えなければならないと決めた。

・ Scarboroughはホワイトハウスのメンバーがこんなに急速に影響力を持つようになったのは
 異例であるとコメントしている。

これはかつてブッシュ大統領が“私が決定者 “I’m the decider”と述べた発言を思い出させる。

・現在までの所、政策決定におけるバノンの影響力は凄い。
 入国禁止令にはいたる所にバノンの影響がみられるし、
バノンが国家安全保障会議の主要委員会Principals Committee,の委員になったのは 極めて異例のことだ。

・バノンはトランプより強硬論者である。

・バノンは海軍、ハーバード・ビジネススクール、ゴールドマンサックスにいき、後、巨万の富を得た。

・website Breitbart Newsの所有者 Breitbart自身が2012年突然死亡し、彼が実権を握った。
Breitbart Newsは民主党のみならず共和党有力者は利益集団に身を売ったものと攻撃した。
イスラム、黒人への攻撃を行ってきた。

・トランプの選挙戦中の反移民、反イスラム、反エリートはBreitbartの読者にとっては
極めて親近感のある者であった。

・Breitbart は極めて親トランプであったので、
バノンがトランプ大統領選の主要参謀になったことで驚く人はほとんどいなかった。
トランプが勝利するや、バノンにホワイトハウスの職を与えた。

・バノン自身、2016年我々の鈍器blunt instrumentであると述べている。

 我々とはだれか。資本家、国境を越えてのグローバル派、移民に反対する人々である。
「キリスト教的西欧“the Judeo-Christian West”が包囲されていると主張している。

・バノンは自らを経済ナショナリストeconomic nationalist,と呼んでいる。

・バノン自身否定しているが、特色は白人ナショナリズムwhite nationalismである。

・トランプは共通の考えを持つが閣僚に多くの伝統的共和党員を指名し、
彼自身がそちらに流される可能性を持っている。

・バノンは移民自体が米国化にマイナスとみている。

この点では、Sessions、Stephen Millerと近い。

・トランプは首席補佐官とバノンをどう描くとしたが、バノン重用の兆しがある。

・バノンは「暗黒は善“Darkness is good,”」として、チェイニー、Darth Vader を評価している。

・トランプ就任後伝統的共和党員が指名され首席補佐官がホワイトハウスを掌握しているようにみえた。
突然1月27日入国禁止令が出た。この劇はバノン作である。

・大統領の多くはバノンの影響下にある。

・他方、大統領は全ての政策は首席補佐官を通じて行われるべきだと述べた。

・しかし、トランプとバノンが不仲であるという状況ではない。

・ただ、トランプは大統領職がうまくいくかに関心がある。
その意味でバノン的手法は成功していない。その意味でトランプがバノンを不要とみなす可能性はある。

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