★金田法相辞任に明け暮れる野党共闘に共謀罪阻止は出来ないー(天木直人氏)

私は国会審議を一切聞いていないのだが、

金田法相が、共謀罪の本格的な審議は法案が提出されてからすべきだと発言したらしい。

 驚くべき発言だ。

 信じられないが、私が言っている事と同じ事を言ったらしい。

 ところが、もっと驚くことに、野党がこぞってこの発言を批判している。

 国会の質問封じだと怒っている。

 金田法相の辞任要求までしている。

 こんなことをやっているから野党共闘には、共謀罪の強行採決さえも阻止できないのだ。

 共謀罪阻止の最善の策は、法案提出まで一切の議論をボイコットすることだ。

 安倍政権はいますぐ法案を提出することは出来ない。

 自公で合意は困難だからだ。

 外務省と法務省で意見が対立しているからだ。

 そんな中で急いでつくった法案は突っ込みどころ満載のずさんな法案になる。

 お粗末な法案が出て来た後で徹底的に追及すればいいのだ。

 時間切れで、過去の共謀罪の時と同じように、今度もまた廃案にさせられる。

 ところが、法案の提案もないままに、

過去の共謀罪や今度の法案の要旨を野党共闘は議論を始めてしまった。

 これではシャドウボクシングだ。

 ただでさえのらりくらり交わす安倍政権の事だ。

 議論がまるでかみ合わない。

 かみ合わないまま、十分な審議をしたアリバイ作りに加担している。

 もう十分な審議を尽くした。

 これ以上審議しても見解の相違だ。

 そう言って、安倍首相が強行採決に踏み切ることが目に見えている。

 安倍政権の思うつぼだ。

 そうさせないためにも今は審議は一切しない方がいい。

 時間切れ、審議時間不足で廃案に追い込むことが一番だ。

 金田法相の辞任を迫ったところで多数決で否決されることは自明だ。

 たとえ金田法相を辞めさせる事が出来ても、

また一人、大臣になりたい奴を大臣にさせる事が出来たと、安倍首相を喜ばすだけだ。

 何もかも安保法の時と同じだ。

 こんな無策な野党では、共謀罪は間違いなく今国会でつくられてしまう。

 もはや野党は安倍政権の助け舟のごとくである。

Reply · Report Post