★あっさりと南京大虐殺否定本を撤収したアパホテルの笑止-(天木直人氏)

南京大虐殺を否定するというとんでもない考えを持つ人物が代表をしているアパホテルグループが、

世の中を騒がしている。

 こともあろうに、代表自らが書いた捏造歴史本が、ホテルの客室の置かれていることが発覚し、

中国政府が外交問題にしたからだ。

 自分の書いた間違い本を、代表の権限で客室に置いて押し売りをする。

 それだけでも笑止なのに、さらに笑止な事が起きた。

 言論の自由を持ち出して撤収しないと言い張っていたアパホテルが、

あっさりと撤収すると言い出したというのだ。

 28日の各紙が報じた。

 アパホテルが、冬季アジア札幌大会組織委員長に対し、

選手村予定の「アパ&リゾート札幌の客室から大会期間中、

当該書籍を含むすべての情報物を撤去すると伝えた事が27日、わかったと。

 中国政府が騒いでも頑として応じなかったアパホテルが、なぜかくもあっさり撤去に応じたのか。

 それは、冬季アジア大会を主催するアジア・オリンピック評議会が、

南京大虐殺を否定する書籍が置かれたアパホテルに中国の選手団を宿泊させないと

大会委員長に求めたからだ。

 なぜアパホテルはアジア・オリンピック評議会の要求にあっさり従ったのか。

 中国政府が抗議してもくそくらえと言い張っていたのに。

 それはこれ以上南京大虐殺を否定する書籍に固執すれば東京五輪のボイコットにつながり、

マリオに変装して東京五輪で会いましょうと世界に宣言した安倍首相の面目がつぶれるからだ。

 国内の論争では強がりを繰り返すアパホテルの代表やその代表を支持する右翼たちも、

国際批判には勝てないということだ。

 これ以上間違った歴史認識に固執すれば、国際問題になる。

 国際問題になって東京五輪が開けなくなると日本国民を敵に回す。

 安倍政権が危うくなり。

 さすがの安倍首相も止めろと言い出したに違いない。

 アパホテルの代表も、その代表を支持する右翼たちも、

そして何よりも彼らを庇う安倍首相も、国際批判にはひとたまりもない内弁慶ばかりであるというわけである。

 お粗末過ぎる。

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