★漢字が読めない安倍首相の醜態を一切報じない大手メディアー(天木直人氏)

1月24日の参院本会議で、安倍首相が漢字を読み間違えるという珍事が起きた。

 すなわち、前日の施政方針演説の中で安倍首相は、

「国会でプラカードを掲げても何も生まれない」と発言した。

 そのことに対し、蓮舫民進党代表が24日の代表質問で、

自民党も野党時代に同じ事をやっていたではないかと抗議した。

 それに怒った安倍首相が、次のように答弁したというのだ。

 「あくまでも一般論。民進党とは言っていない。

思い当たる節がなければただ聞いていればいい。『訂正云々』というご指摘はあたりません・・・」

 その時、この「云々」という漢字を安倍首相は「でんでん」と読んだというのだ。

 ウソかと思ってインターネットで流されている動画を見ると、確かにそう言っていた。

 これは聞きしにまさる珍事だ。

 私はこのような漢字の読み間違いで安倍首相を批判することには乗り気ではない。

 間違いや、無知は、誰にも覚えがあるし、やはり安倍政権は、

その政策の行き詰まりを正面から追及して倒さなければいけないと思うからだ。

 しかし、あの麻生総理(当時)が「未曽有(みぞう)」という漢字を「みぞうゆう」と読み間違えた時、

メディアはさんざんそれを報じ、それが国民の間で話題になって、

「漢字も読めない首相」という汚名を浴びせられたまま総理を去ることになった。

 もちろん麻生総理が退陣した理由はそこにはないが、

間違いなくその時の読み間違いが麻生総理の政権担当能力を疑わせる事になり、

辞めるまでそれを引きずった。

 だから、今度の安倍首相の読み間違いも、それが広く国民に知れ渡れば、

安倍首相にとって大きな痛手になることは間違いない。

 そう思って、私はその後のメディアの報道ぶりを興味深く見守って来た。

 ところが、きょう1月27日になっても、大手メディアは一切報じない。

 テレビはもちろん、主要紙は完全にスルーしている。

 安倍首相の間違い答弁直後からインターネットの書き込みは続き、

日刊ゲンダイや一部のスポーツ紙ははやばやと書いた。

 そして、ついにきょう1月27日の地方紙(下野新聞)が小さな囲み記事で書いた。

 地方紙が書いたという事は共同通信が配信したということだ。

 それにもかかわらず、テレビも大手紙も報じる気配はまったくない。

 格好の政治ネタであるのに、テレビの昼の政治娯楽番組も、どこも取り上げない。

 ということは、もはや24日に起きたこの前代未聞の珍事は時効ということだ。

 無かったことにして封印されるということだ。

 今度の事件ほど大手メディアの作為的な安倍擁護を感じたことはない。

 間違なく官邸からかん口令が敷かれているのだ。

 やはり安倍暴政を支えているのは

ジャーナリズム精神を放棄した大手メディアであることの動かぬ証拠である。

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