★あらためて認識した憲法9条に反するイスラエルという国-(天木直人氏)

きのう1月21日の夜、私は上京して板橋区立の集会所で開かれた勉強会に参加した。

 その勉強会は、「パレスチナ・イスラエル情勢を教えてくれる日本で一番優れた組織」と

私が勝手にベタ褒めしている「アル・ジスル−日本とパレスチナを結ぶ(略称JSR)」が主催するものだ。

 私はその勉強会を、毎週メールで送られてくる「アル・ジスルのパレスチナ最新情報」で知った。

 (筆者註:このメルマガは無料で配信を受けられる貴重なもので、

パレスチナ・イスラエル情勢に関心のある方はぜひ購読されることをお薦めする。
申し込みはこちら⇒ http://www.mag2.com/m/0001671983.html?l=ttc1614d6f)。

 これまでにも様々な勉強会や集会の案内を受ける私だが、わざわざ上京して出席することはほとんどない。

 しかし、きのうに限って出席する気になったのは、

一つはこの組織を主催し、毎週メルマガを書き続けている奈良本英佑氏に敬意を表するためだったが、

やはりなんといっても、トランプ大統領の中東政策が気になるからだ。

 あらためてイスラエルという国について学びたいと思って参加した。

 勉強会のゲストは「途上国経済論」が専門の清水学という学者・研究者であり、

その演題は「イスラエル経済の軍事化」というものであった。

 約1時間半にわたるその講演は、清水教授の人柄があらわれたユーモアまじりの講演であったが、

そこで語られた内容は実に深刻だった。

 知っているつもりであったが、

ここまでイスラエルという国が自国の安全保障を第一にして世界を支配してきたか、

そしてその支配が近年ますます強まっているか、を改めて知った。

 イスラエルという国は憲法9条の精神の対極にある国に違いない。

 世界平和と過去の和解を唱えるオバマ大統領が、

米国の対イスラエル軍事援助を米国史上最大規模にする置土産をして大統領を去って行ったことも知った。

 何よりも私が思い知ったのは、安倍政権下で日本が急速にイスラエルとの関係を加速させていることだ。

 ついに最新武器の共同開発にまで踏み込んでしまった。

 この事はすでに報道されて知ってはいたが、ここまで日本とイスラエルの関係が進んでいるのだ。

 おりしもトランプ大統領の側近は、これまで以上に親イスラエル寄りで固められている。

 数あるトランプ政権の不安の中で、やはり私の最大の懸念は中東情勢にある。

 日米韓同盟の誤りは中国の存在によってあるいは抑止されるかもしれない。

 しかし日米イスラエル同盟の誤りは、抑止力は存在しない。

 このままでは日本が中東の戦争に巻き込まれるおそれがある。

 それだけは何としてでも避けなければいけない。

 新党憲法9条の大きな使命もまたそこにある。

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