★イスラム国との戦いで米ロが一致すれば世界は最悪になるー(天木直人氏)

トランプ政権の主要閣僚の公聴会が始まり、どうやらトランプ政権は現実路線になるどころか、

ますます危険で、不透明なものになりそうだ。

 私がもっとも関心があるのはその外交・安保政策だ。

 その中でも米ロ関係だ。

 ついにトランプ氏もロシアのサイバー攻撃を認めざるを得なかった。

 おまけにCNNなどのメディアは、

トランプ氏の不名誉な情報をロシアに握られているというあらたな情報を流した。

 トランプ大統領の対ロ関係の改善はそう簡単には行かなくなった。

 国務長官に指名された親ロの実業家ティラーソン氏も、

ロシアのウクライナやシリアへの軍事介入に懸念を表し、

北大西洋条約機構(NATO)の加盟国との関係を重視する証言をせざるを得なかった。

 しかし、トランプ大統領はプーチン大統領のロシアと関係改善を図るという基本方針を変えないだろう。

 その証として、トランプ大統領がイスラム国との戦いで

プーチン大統領のロシアと一致協力する可能性が出て来た。

 それなら米国議会も反対しない。

 イスラム国をやっつけるなら国際社会も歓迎だ。

 しかし、もし米ロが一致してイスラム国を壊滅する動きに出るようなら、

その時こそ世界は地獄を見る事になる。

 さらなる住民の被害が出る。

 難民はさらに膨れ上がる。

 そして、イスラム国を全滅させることができないまま、テロが世界中に広がる。

 米ロが、関係改善の為に相互非難を封印し、その矛先をイスラム国退治に向けるなら、

今度こそ世界終焉(ハルマゲドン)に向かうだろう。

 米ロ関係から目が離せない。

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