★小池知事が安倍首相から五輪予算を分捕る決め台詞はこれだー(天木直人氏)

小池百合子東京都知事が安倍首相と会って東京五輪の予算負担について話し合ったという。

 私はこの話し合いのやり取りに大きな興味を持っている。

 東京五輪については舛添氏から小池氏に知事が変わった途端、

小池知事と森喜朗元首相の主導権争いが起きた。

 これは森氏と小池氏の個人的争いではもちろんない。

 小池氏にひいき目に語るとすれば、都民に選ばれ、都民ファーストに生まれ変わった小池氏と、

東京都議会自民党に象徴される旧態依然とした自民党勢力との権力争いである。

 しかも、小池氏には東京都議選に敗れた野党共闘側の小池不信、小池敵視がある。

 野党もまた、自民党勢力と同様、小池氏に敵対する既成勢力なのである。

 つまりこの戦いは、繰り返すように小池氏をひいき目に見て語るとすれば、

民意を代表した新しい政治勢力と、既存政治の特権に胡坐をかき、

官僚と一緒になってその特権を守ろうとしている既存勢力との戦いなのだ。

 そして自民党は他の地方自治体の知事と組んで五輪経費負担を

小池知事におしつけて小池潰しをしたのだ。

 白旗を上げて頭を下げさせようとしたのだ。

 この戦いが、国政レベルにどう発展していくかは不明だが(私は最終的には、小池氏は、
自民党を離れるところまで行かないにしても、安倍政権への抵抗勢力になると考えている)、

今度の会談は、小池氏と安倍氏の政治主導権をかけたきわめて政治色の強い会談だったと思っている。

 私が小池氏であれば、こう言うかもしれない。

 もし、安倍政府も経費負担が出来ないというなら、

残念ながら東京は五輪開催を受け入れることはできないかもしれない。

東京都民に経済負担の是非を問いたい、その結果いかんでは東京五輪受け入れを辞退する。

 これこそ小池知事の決めゼリフになるに違いない。

 しかし、「いまそれを言ったらお終いだ」、となるリスクは確かにある。

 だから小池氏は、そこまで安倍首相には言わなかったに違いない。

 しかし、そこまで言わなくとも、これ以上ない切り札になるセリフがある。

 それを書くのがこのメルマガの目的だ。

 そのセリフは、すばり「リオ五輪の閉会式でマリオの姿に変装して、

次は東京で会いましょうとパフォーマンスしたのは安倍首相、あなただった。

 そのあなたが、まさか経費負担を拒否して東京五輪が出来なくなったら、

すべての責任はあなたに向かう。それでいいんですか」と。

 これこそが小池氏が安倍首相に負けない最強の切り札に違いない。

 果たして小池氏はその切り札を切ったのだろうか。

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