★安倍首相は延べ100を超える国を訪れたという。
「日本を世界の真ん中で輝かせ」たいという。
でも「最も影響力ある人」では世界の37番目。何故だろう。
米国追随だけしている国がどうして「世界の真ん中で輝ける」か。-(孫崎享氏)

A:事実関係 平成29年1月4日安倍内閣総理大臣年頭記者会見中国際関係部分

・ 遠く離れたアフリカの地では、国連PKO、海賊対処、

正月返上で国際平和のために汗を流している自衛隊の諸君がいます。

その強い使命感と責任感に、新年の始まりに当たって、改めて敬意を表したいと思います。

・これまで延べ100を超える国や地域に足を運んできましたが、

空から大地を見下ろす鳥の目のように世界地図全体を俯瞰しながら、積極的な外交を展開してまいります。

・昭和20年我が国の戦後が始まった年です。戦争で全てを失い、見渡す限りの焼け野原が広がっていました。

しかし、先人たちは決して諦めませんでした。廃墟と窮乏の中から敢然と立ち上がり、

戦後、新しい憲法の下、平和で豊かな国を、今を生きる私たちのため、創り上げてくれました。

・次なる70年を見据えながら、未来に向かって、今こそ新しい国づくりを進めるときです。

・積極的平和主義の旗を高く掲げ、日本を世界の真ん中で輝かせる。

そして、子供たちこそ我が国の未来そのもの、

子供たちの誰もが家庭の事情にかかわらず未来に希望を持ち、

それぞれの夢に向かって頑張ることができる、そういう日本を創り上げていく決意であります。

B:評価

・安倍首相は、「これまで延べ100を超える国や地域に足を運んできました」と述べ、

「世界の真ん中で輝ける国にしたい」にしたいと述べた。

・まず、この首相が世界でどのように見られているかを見てみたい。

Forbesは12月14日、「世界の最も影響力のある人々2016年版
(The World's Most Powerful People 2016)」を発表した。

1位:プーチン ロシア大統領   2位:トランプ 米国次期大統領

3位:メルケルドイツ首相     4位:習近平 中国国家主席

5位:フランシスコ 教皇    6位:イエレン米連邦準備制度理事会議長

7位:ゲイツ マイクロソフト  8位:ペイジ・Google共同創業者

9位:モディ・インド首相    10位:ザッカーバーグ・フェイスブック

11位:ドラギ欧州中央銀行総裁 12位:李克強・中国国務院総理

13位:メイ英国首相      14位:ベゾス・アマゾン

15位:バフェット       16位:サルマーン・サウジ国王

17位:ヘル・テルメックス   18位ハメネイ・イラン最高指導者

19位:ダイモン・JPモルガン 20位:ネタニヤフ・イスラエル首相

21位:マスク・スペースX22位:22位イメルト・GE

23位:オランド・仏大統領   24位:ティラーソン・エクソン

25位:ラガルドIMF総裁   26位:ブランクフェイン・ゴールドマン

27位:マクミロン・ウォルマート28位:マー・アリババ中国

29位:豊田章男・トヨタ   30位:ブリンGoogle創業者

31位:コーク        32位:クックApple CEO

32位:ティム・クック    33位:李嘉誠・長江実業会長

34位:フィンク       35位:マードック

36位:グテーレス国連新事務総長 37位安倍晋三(前年41位)

・日本は米国、中国に次いで世界の第3の経済力を持つ国である。

3位のメルケルドイツ首相の近辺にいてもいいはずである。

・何故安倍首相は、自国の経済力に見合う評価を受けていないのであろうか。

 簡単である。

「米国に追随する」以外に国際社会に対して発信することばがないのである。

・1位:プーチン ロシア大統領 、3位:メルケルドイツ首相、4位:習近平 中国国家主席、

9位:モディ・インド首相、16位:サルマーン・サウジ国王、23位:オランド・仏大統領等は

決して米国に言われた政策だけを実施しているわけではない。 

如何に世界の国々を回ろうと金をばらまこうと信頼を得ていない。

・「積極的平和主義」は「平和を創設する」という」名目で、

武力でもって世界に介入する政策に追随することを日本国民受けに翻訳しただけである。

・米国の行っているテロとの戦いは決して成功しない。

テロとの戦いが続けられる中で、世界のテロリズムの犠牲者は飛躍的に増大している。

・米国に追随するだけの国とみられて、「世界の真ん中で輝ける国」になることはありえない。

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