★対米自立の第一歩は靖国参拝だと書いた産経新聞編集委員の仰天-(天木直人氏)

まともな頭をしているのか。

 そう思わざるを得ない仰天する記事を見つけた。

 きょう11月28日の産経新聞「視線」というコラムで、大野敏明という編集委員が書いている。

 トランプ大統領の誕生は、日本がいつまでも米国に依存して平和や繁栄を享受できるとは限らないことを

教えてくれたと。

 その通りだ。

 そして続ける。

 であれば、日本は自国のアイデンティティを確立して、自力で国際社会で生きていかなくてはならない。

 これもその通りだ。

 そして、その後に、私はてっきり大野編集委員はこう続けると思った。

 だから、日本は自力で日本を守る国にならないといけないと。

 これも異論はない。

 そして、産経新聞の事だからてっきり次のように書くと思っていた。

 自衛隊を軍隊にして日本の国防力を高める時が来たと。

 新党憲法9条に実現を目指す私は、その対極にある安全保障政策を主張する。

 すなわち憲法9条を掲げ、米軍の下請けにさせられてしまった自衛隊を、

日本を守る事に専念する自衛隊に再編・強化し、

東アジア(中国・韓国・北朝鮮)との平和構築外交に徹することこそ、

最善、最強の安全保障政策であると主張する。

 攻撃的な軍事強化で安全を守るのか、

それとも、憲法9条の下で専守防衛の自衛隊と平和外交で安全を守るのか、

これこそが対米自立の後の一大論争であるべきだ。

 大野編集委員はタイミングよく論争を仕掛けてくれた。

 そう思って読んだ。

 ところが大野編集委員は安全保障政策については何も言及しない。

 そのかわりに、いまこそ安倍首相と稲田防衛相は米国に気兼ねせずに

靖国神社に堂々と参拝すべきだ、と書いている。

 これには驚いた。

 どこからそういう発想が出てくるのか。

 なぜ靖国参拝が対米自立の第一歩なのか。

 こればかりは、頭がおかしいのではないかと思ってしまう。

 こんなコラムを書く大野編集委員も編集委員だが、こんな人物を編集委員にして、

その主張を堂々と紙面に掲げる産経新聞も産経新聞だ。

 まともではない。

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