★道路造りが出来なくなれば撤収すると語った稲田朋美防衛大臣ー(天木直人氏)

稲田朋美という政治家がいる。

 現職の防衛大臣だ。

 その稲田氏がきょう、11月24日の朝日新聞紙上で、

「駆けつけ警護」に関するインタビューにこう答えている。

 「他国軍を警護することは想定されない」と。

 驚いた。

 この朝日の記事を読むまで私は知らなかったのだが、

安倍政権は自衛隊の新任務付与で、

「他国の軍人を駆けつけ警護することは想定されていない」と明記していたらしい。

 それを稲田氏は朝日新聞紙上で繰り返したのだ。

 これは集団的自衛権行使の完全な否定だ。

 何のための安保法強行採決だったのか。

 さらに稲田氏はこう答えている。

 「邦人から緊急の要請があった場合には、駆けつけ警護してあげたいと思うだろう・・・

ただ一番苛烈な状況下では国連からPKO要員に対して外出禁止令が出た。

実際に駆けつけられる状況かは、部隊長が冷静に判断することになる・・・」

 これには驚いた。

 邦人保護さえもできない場合があるというのだ。

 自国民を助けない自衛隊など有りうるのか。

 そうであれば、「駆けつけ警護」とは一体何のための警護なのか。

 稲田氏は答えたという。

 「道路を造ったり砂利を運んだりすることができないほど銃撃戦が起きるなどして

長期間にわたって自衛隊員が首都ジュバにある宿営地から出られない状況では、撤収を検討する・・・」と。

 これを要するに、今度の駆けつけ警護とは、ジュバの道路造りの為の活動ということだ。

 こんな馬鹿げた「駆けつけ警護」があるだろうか。

 戦闘地域に道路を造ってどうする。

 使う前にすぐ壊されるだろう。

 いや、完成する前に撤収するかもしれないという。

 世界がこの朝日新聞の記事を読んだら大笑いするだろう。

 いや理解不能に違いない。
 
 こんな馬鹿げた「駆けつけ警護」について、国会や有識者は真面目な顔をして大議論をしてきたのだ。

 日本という国は恵まれた国である。

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