★何をいまさら「絡まり合う日米・憲法・退位」だー(天木直人氏)

きょう11月20日の朝日新聞が、一面の「座標軸」という論説コラムで、

根本清樹論説主幹の手になる「絡まり合う日米・憲法・退位」という論説を掲げてる。

 そこに書かれている要旨は次のごとくだ。

 すなわち、日本の政治は今、重く、難しい課題の数々に同時に直面している。

そして、それは相互に関連しつつ、場合によってはこの国に大きな転換をもたらす可能性がある。

それは日米関係であり、憲法改憲問題であり、そして天皇陛下の退位問題である、と。

 こう指摘した上で、それぞれの問題点を解説して見せる。

 そして最後に次のように締めくくっている。

 営々と積み重ねてきた「国のかたち」を、ここで変動させるのかどうか。

この三つを別々に扱うのではなく、有機的に関連させながら考える視点が欠かせない。

自由と民主主義を基軸とする世界秩序がゆらぐかと見える中で、日本政治の底力が問われる。

最終的に決めるのは、主権者私たち一人ひとりである、と。

 よくも、このような言わずもがなの論説を、臆面もなく一面で掲げられるものだ。

 戦後の日本の国体が、日米合作によって、

日米安保(日米反共軍事同盟)・憲法9条(平和憲法)・象徴天皇(昭和天皇の戦争免責)の三位一体で

出来上がった事は、昭和史を少しでも学んだものであれば、誰もが知っている。

 そして、それらが矛盾している事を皆が気づいている。

 この不幸な史実と矛盾をひとりでも多くの国民に知らせ、国民を覚醒させ、

そのうちのどれを最優先して日本の望ましい国体にすべきか、

こそが問われ続けなければならなかったのだ。

 その使命を担うべきが新聞の使命であったのだ。

 そして、それこそが今まさに問われているのだ。

 しかし、根本論説主幹は、なにひとつ自らの意見を述べていない。

 当たり前の問題提起をするだけで、あとは国民の責任にして逃げている。

 朝日新聞が日米同盟を最優先する新聞であることは周知のとおりだ。

 そして、日米同盟の強化により、もはや憲法9条は無きも同然なのに、

それでも護憲を装い、国民の大半は矛盾する日米同盟と憲法9条の二つを重視する賢明さを持っていると、

国民を持ち上げて来たのが朝日だ。

 根本論説主幹は書いている。

 日本政府の底力が問われると。

 最終的に決めるのは、主権者である私たち一人ひとりであると。

 論説主幹として日本の政治を見続けて来た根本氏は、よくもここまでとぼけたことが書けるものだ。

 憲法を解釈改憲し、やりたい放題しているのが安倍首相の日本政府だ。

 それを止められない一強多弱の今の政治状況の中で、

どうして国民ひとりひとりが最終決定権を持てるというのか。

 ないものねだりを知っていながら、あるべき姿を求める。

 まさしく偽善だ。

 この朝日新聞の偽善を糾弾し、憲法9条を最優先の国是とする日本を、国民ひとりひとりの手で実現する。

 それを目指すのが新党憲法9条である。

 根本論説主幹が本気でこのような論説を書いたのなら、新党憲法9条に賛同できないはずがない。

 こんな国民を馬鹿にした論悦を平気で書く記者が論説主幹の朝日は、国民の敵だ。

 安倍政権への追従新聞のひとつだ。

 きょうの根本論説主幹の「座標軸」は、朝日新聞が新党憲法9条に敵対する動かぬ証拠である。

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