★「駆けつけ警護」は「あるべき姿」と言った河野統合幕僚長ー(天木直人氏)

政治家もメディアも、そしてもちろん安倍政権も、

自衛隊の「駆けつけ警護」という任務を当たり前のように使っている。

 しかし、この言葉こそ、違憲な行動を違憲でないように見せかけるとんでもない行動なのだ。

 つまり、憲法9条の下では、専守防衛を超えた軍事行動を自衛隊が行うことはできない。

 そこで考えついたのが、戦闘状況にある場所にわざと駆けつける。

 当然ながら戦闘行為に巻き込まれる。

 巻き込まれた以上、自己防衛の為に戦うことは許される。

 それが本来の駆けつけ警護であり、

あのヒゲの佐藤がイラク戦争でサマワへ派遣された自衛隊を率いた時、そう公言していた。

 いまや、安保法の強行採決で集団的自衛権の行使を解釈改憲で認めたのだから、

そんな姑息な呼び方をしなくてもよくなったはずだ。

 堂々と米国が戦っている戦地に自衛隊を派遣すればいいのだ。

 それが今では国際貢献にすり替わっている。

 米軍と一緒に戦ったら、自衛隊員の命がいくつあっても足りない。

 そこで国連の平和維持活動への参加を「駆けつけ警護」と言ってごまかしているのだ。

 しかも、米国が関心のない南スーダンの内戦に駆けつける。

 まさしく中途半端な安倍首相の集団的自衛権行使容認のアリバイ作りだ。

 せっかく安保法を強行採決した以上、

自衛隊を海外に派遣する必要がある事を証明しなければいけないのだ。

 そんな噴飯物の自衛隊の「駆けつけ警護」であるというのに、

自衛隊のトップである河野克俊統合幕僚長は11月17日の定例記者会見で何と言ったか。

 「本来の(自衛隊の)あるべき姿になった」と。

 本気でそう言ったのなら、お笑いだ。

 知っていながらそう言ったのなら、安倍首相に迎合し、

自分の保身の為に自衛隊員の名誉を汚した、とんでもない自衛隊トップだ。

 いずれにしても、河野統合幕僚長は、自衛隊の風上に置けないとんでもない人物であるということである。

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