★鈴木宗男に頼るようでは安倍首相の北方領土解決は無理だー(天木直人氏)

二島返還でさえ困難になりつつあるプーチン大統領の来日だ。

 それはそうだろう。

 主権といい、帰属権といい、北方領土の変更はサンフランシスコ講和条約の取り決めの変更であり、

なにしろ米ロの安全保障政策の根幹にかかわってくる。

 米軍を米国の思いのままに日本全土に駐留させることを約束した日米安保条約の変更にかかわってくる。

 とてもじゃないが、安倍首相の力量で解決できる代物ではない。

 いくら巨額の経済協力をはずんでも、その見返りになるものではない。

 ましてや地元山口に招いて一緒に温泉に入ったぐらいで進展するものではない。

 しかも、その経済協力でも、プーチン大統領の要求は増長し、

安倍首相の手に負えなくなっているという(11月8日朝日)

 中国が日本の先を越して、極東開発でロシアに手を差し伸べ始めた(11月9日読売)

 そしてついにプーチン大統領は公式会談は山口ではなく東京で行われるべきだと言い出した(11月9日毎日)。

 なにもかも、安倍首相の思惑から外れ出して来た。

 もはや安倍首相による北方領土問題の解決などあり得ない。

 そう思っていたら、それを裏づける決定的な記事を見つけた。

 きょう11月9日の読売新聞が「政なび」という囲み記事で書いてる。

 安倍首相は11月4日に東京都内で開かれた鈴木貴子議員の結構披露宴に出席してあいさつしたと。

 首相が当選2回の無所属の議員の結婚披露宴に出席するのは異例だと。

 ロシア政財界に太い人脈を持つ鈴木宗男氏の力を借り、

どうしても北方領土問題を前進させたいという熱意の表れだろうと、読売新聞の「政なび」は書いている。

 もしそれが本当なら、はじめから北方領土問題の進展など望めなかったということだ。

 鈴木宗男の人脈など、太いどころか何の役にも立たない。

 鈴木宗男が出しゃばれば、解決できるものも出来なくなる。

 そんな鈴木宗男しか頼る者がいない安倍首相なら、

北方領土問題の解決などはじめから冗談だったという事である。

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