★パリ協定の発効と日本の逆行ー(天木直人氏)

きょう11月4日、世界の温暖化抑制の新ルールであるパリ協定が発効する。

 ついに日本はその歴史的な協定を未批准のまま、きょうの日を迎える事になった。

 朝日はこれを、日本が世界に逆行すると書いた。

 つい先日、日本は核兵器禁止条約交渉の開始を求める国連決議に反対して世界の流れに逆行したばかりだ。

 毎日や産経は、日本が読み間違えた、誤算があったと書いている。

 確かに、米中が示し合わせて批准を急いだことは、読み間違えであり、誤算だったかもしれない。

 しかし、欧州各国にしてもインドにしても、米中合意を見た後で異例の手続きの速さで批准を急いだ。

 日本もあの時、急いでいれば、すなわち極端に言えば一日で国会承認を終えるという異例な対応をしていたら、

批准は間に合ったはずだ。

 そう私は何度も警告した。

 それをしなかったのは政治の怠慢だ。

 核兵器禁止条約交渉開始の国連決議に反対したのは安倍政権の大失策だった。

 しかしパリ協定未批准は与野党の政治の怠慢だ。

 与野党にその気があれば一日で批准できたはずだ。

 政局に明け暮れるこの政治の怠慢が、日本をどんどんと世界から見えにくくさせている。

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