#shogi 渡辺明ブログ'16/11/1更新“一連のこと。”に関する考察


#shogi http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/e/776e356c508c722cdef73bf521b5a6dfを拝読した。渡辺君がこれ程の釈明に及ぶと身の引き締まる思いだ。最前列で参加していた月例報告会を思い返しつつ考察して皆様に披露し、少しでも更なる誤解を払拭したい。

先ず私の事情だが、週刊文春誌の記事内容引いては影響力への卑下のせいか渡辺君の動議に至る動機から除外して説明してしまったのでお詫びしたい。本文への考察に入るが、狭義の“最悪の状況”は、「三浦九段の不正使用行為が実在し7番勝負中に文春誌他に暴露」される事態に他ならない。

渡辺君としては、文章でそこまで踏み込むと「自分の経験も含めて疑惑の存在は無視できないが、白黒の評価は下さずに常務会会合での三浦九段本人からの釈明を企画」という目的から逸脱した解釈を招くと判断した訳だろう。

因みに、“棋譜の観点”は10/3(月)の自身の体験もさる事ながら「複数局を題材に複数人に再三言及されているので無視不可」という内容だろう。“一致率”にせよ「強豪たちをねじ伏せた人間離れした手順群」にせよ、体験者のみならず観測者にまで重大な印象を与え独り歩きし易い事柄だ。

現実的には、9/26(月)の月例報告会でいち出席者たる三浦九段が説明して現在実施中の、金属探知機の導入などの監視強化で番勝負時の発覚は防止できる。しかし、「三浦挑戦者が“クロ”なら、番勝負外のどこでどんな証拠を突き付けられてどういう対応に及ぶかを憂慮」した事になる。

「文春誌の取材で三浦挑戦者がクロを告白」といった最低最悪の事態に及ばずとも、一連の記事が7番勝負に平行して提示され騒動を加熱させている点はご覧の通りだ。広義の最悪の状況こそ回避したが、「事態収拾の限界を誌面で指摘」という形で渡辺君の懸念が現実の物になったと判断する。

三浦九段の積極的な反応を促す為には「疑惑の払拭を企図」という目的で動議すべきで、月例報告会での渡辺君の発言からもその含意を感じた。とは言え、『常務会が竜王戦の開幕前に三浦九段に話を聞く』という表現も含めて「疑惑の払拭も立証も企図しない中立性」を改めて表明した事になる。

いち正会員として「同僚の地位と名誉を尊重し疑惑の払拭を企図」して当然であり、疑惑に対する「個人的評価」と必ずしも矛盾しない。とは言え、本件でもいち正会員としての立場を堅持し得ず関係者的に関与させられるに至ったのみならず、個人的評価が独り歩きして甚だしい。

かく記す私も、渡辺君の「いち正会員としての中立的立場の希求」を軽視した事になる。三浦九段の立場に配慮した動議の目的を、「もし無実であれば有益な釈明の機会を提供」と訂正して推察したい。渡辺君としては、もっと表現を工夫しないと三浦九段本人の耳には入れ難い内容であるにせよ。

個人的には、「連盟の公式サイトを活用して谷川浩司会長なり常務会なりの名義を添えて情報発信」するか、「取材を始めとする直接の応対は広報部が独占」した上で、重大な局面に際しては適宜常務会で記者会見して適切な情報の普及に努めるべきだと思う。

とは言え、週刊文春誌なり担当記者氏なりと連盟要人との関係ひとつ取って見ても、私の想像を絶するままならなさの存在を痛感している。渡辺君の当該記事の冒頭2行からも、その辺りの事情をお察し頂けるかと思う。

(公社)日本将棋連盟の運営に関する発言は、狭義では正会員としての逸脱行為の懸念があり私も例外ではない。しかし、「いち棋界人としての想いは正会員としての在籍意義に合致」するという立場からは良識の範囲内で容認されて然るべきだと考える。

渡辺君は現在、いち棋界人や正会員のみならず「最高地位者(竜王)」「永世竜王(最高地位者と重複しなければ準じつつ、永世名人をも凌駕)」「竜王防衛戦対局者」という様々な肩書きを所有している。発言や行動に際しそれぞれへの帰属を判定する事は困難であれ、重々ご配慮頂きたい。

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