★プーチン日本訪問成功のシナリオを暴露してくれた飯島勲-(天木直人氏)

プーチン大統領の12月訪日で北方領土問題を進展させ、

その勢いで来年早々にも安倍首相は解散に打って出る。

 この事がメディアで日増しに語られるようになってきた。

 ここまでメディアが書きたてるぐらいだから、北方領土問題は進展するに違いない。

 失敗はあり得ないのだ。

 しかし、北方領土問題を進展させるとは、具体的にどういうことなのか。

 この事に具体的に触れた報道はこれまで皆無だ。

 そう思っていたら、今日発売の週刊文春(10月6日号)の「飯島勲の激辛インテリジェンス」で、

ここまでばらしていいのかと思えるほど飯島勲が自慢げに書いている。

 それを一言で言えば、領土問題は4島の潜在主権が日本にある事をロシアに認めさせ、

見返りにロシアが欲しがっている極東シベリア開発に向けた経済協力を与える、これである。

 具体的にはユーラシア大陸から北海道まで鉄道と自動車道路でつなぐということだ。

 そのため、間宮海峡には鉄道と自動車両用の二階建ての橋を架け、

宗谷海峡にはトンネルをぶち抜くという計画だという。

 これこそが「北方領土問題の進展」に違いない。

 そう私が思う理由が次の通りだ。

 ひとつには、鈴木宗男などがしきりに流している二島返還先行論はあり得ないと思うからだ。

 たとえ二島返還先行でも、それが合意できれば私は安倍首相の大手柄だと思う。

 しかし、いまのプーチンが領土を返すことに合意するはずがない。

 その一方で、4島の潜在的主権が日本にあることを認めることは、プーチンにとっては痛くもかゆくもない。

 そして安倍首相4島一括返還の主張を貫いたという強弁ができる。

 すべてがごまかせるのだ。

 もう一つの理由は、シベリア開発協力プロジェクトについては、

JRも国際協力銀行も知っていると飯島勲が書いているところだ。

 いうまでもなくJRは葛西敬之(かさい よしゆき )JR東海代表取締役名誉会長の鶴の一声で動く。

国際協力銀行は代表取締役副総裁に昇格したばかりの前田匡史(まえだ ただし)が牛耳っている。

二人ともこれ以上ない安倍首相の協力者だ。

 そして極めつけの理由はシベリア開発協力は中国に対するけん制になる。中露関係の分断効果がある。

 このシナリオの最大の利点は外交交渉など一切不要なところだ。

 安倍政権が権力に任せて日本の関係者に命じればできることである。

 この経済協力に関する覚書署名を地元山口でプーチン大統領と派手に行い、

その勢いで解散・総選挙に打って出る。

 安倍首相のやりたい放題である。

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