★クリントンに会ってオバマに会えなかった安倍首相-(天木直人氏)

安倍首相がヒラリー・クリントンとニューヨークで会談したらしい。

 私が注目したのは、その会談はクリントンの方から求めてきたと報じられているところだ。

 クリントンは次期米国大統領が確実視されている人物だ。

 米国の大統領の方から日本の首相に面談を求めてくることなど、後にも先にも、これが初めてではないのか。

 たとえそれがクリントンの大統領選挙対策であったとしても、

そしてTPP問題で安倍首相とクリントンの意見の違いが露呈したとしても、

クリントンの方から会談を求められた安倍首相は、それを自慢してもいい。

 問題は、クリントンに会ったのはいいとして、現職大統領のオバマに会えなかったことだ。

 立ち話会談ぐらいはするだろうと報道されていた国連難民サミットも、会ったという報道のないまま、終わった。

 これから。まだ会うタイミングはわずかに残っているが、

明日からはキューバ訪問のため安倍首相はニューヨークを離れる。

 もし安倍首相が今度の国連総会でオバマ大統領と立ち話すらできなかったとすれば、

そっちの方が大問題なのである。

 もし会えなかったとすれば、これまでの安倍・オバマの関係は何だったのかということだ。

 かつて外務官僚がうそぶいたように、来年の新大統領の就任まで、日本の対米外交は閉店休業ということだ。

 大した仕事もせずに、半年近く給与をもらえる外務官僚は、恵まれすぎている。

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