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15th Sep 2016 from TwitLonger

豊洲汚染土壌問題に関する清水ひで子@日本共産党の質問 2010年10月1日


■東京都中央卸売市場築地市場の移転・再整備に関する
 特別委員会小委員会速記録第八号 平成22年(2010年) 10月1日


 〇清水委員 (清水ひで子)

  (前略)

  第一の問題である豊洲新市場予定地の都の土壌汚染対策については、
  私たち日本共産党は、今定例会の本会議でも、
  特にその対策の有効性を確認したという適用実験に
  欠陥があったことをただしました。

  その結果、
  ことし一月末から行われてきた適用実験、
  すなわち現地の高濃度汚染や
  土質状況に即した実際の汚染処理技術が
  有効といえるものかどうか確かめるための実験は、
  失敗して目的を果たさなかった、
  欠陥実験だったということが明らかになりました。

  例えば第一に、
  四万三千倍の土壌での実験が
  環境基準以下になったかのように発表していた実験は、
  実はわずか二・七倍という低濃度の初期値だった土壌を
  処理した実験でしかなかったということです。

  都は、四万三千倍の値を示した土壌も
  含まれていたかどうかということについて、
  ベンゼンが検出された区画の土壌を採取した
  としかいえませんでした。

  つまり、四万三千倍のベンゼンを含む土壌の
  処理実験ではなかったということです。

   だから、二十万倍の土壌を人口的につくって、
  追加実験をせざるを得なかったわけですが、
  その実験も、実は一度処理されたきれいな土壌に
  ベンゼンを振りかけて、室内で実験しただけのものでした。

  つまり、現地での四万三千倍などという高濃度汚染や
  土質状況に即した適用実験は
  実施されなかったということです。

   第二に、
  地下水実験も、当初、環境基準以下の水を
  環境基準以下にしただけでした。

  これでは通らないと追加実験したものの、
  それもベンゼンはせいぜい三十九倍の濃度にすぎず、
  当初計画していた五百二十倍の高濃度汚染処理実験はやらなかった。

  地下水も実験の目的を果たしていなかったのです。

   このほか、ベンゼンの濃度低下が微生物によるものか、
  気化によるものかの科学的証明もされず、
  ベンゼンの洗浄処理もまだ実験段階の技術で、
  わずか一立米の土壌を室内実験しただけで
  ゴーサインを出すというずさんなものにすぎなかったのです。

  このような欠陥実験で
  ゴーサインを出すことは絶対許されません。

   もともと、都の土壌汚染対策というのは、
  都が水を通さないと称している有楽町層より深い部分は
  汚染されていないと調査もしないで断定したり、
  地下水の流れなどの解明もせずに
  地下水の管理ができるなどとする非科学的なものです。

  このため、専門家から絵にかいたもちと酷評されてきたのです。

   しかも、今回の実験を通して、
  豊洲新市場予定地の汚染の特徴として、

   一、土壌汚染では、中高濃度の局地的なものが
     全体に広く散らばっているということ、

   二、地下水の汚染についても、
     これまでは、都は専門家会議では、
     地下水はほとんど動いていないとの見解をとり、
     汚染の広がりを否定してきましたが、
     適用実験後の技術会議は、地下水は、
     既往調査から実験初期値の状態に変化したと報告しました。

  すなわち、これまでの既往調査では、
  汚染の有無を判断できないということを裏づけるものです。

  大体、この問題では、都は一貫して
  汚染問題の真実を隠ぺいする態度をとり続けてきました。


   枚挙にいとまがないほどでありますが、
  最近問題となった盛り土の汚染についていえば、
  二年前の詳細調査で
  三十カ所の汚染が確認されていたにもかかわらず、
  都は健全な土だといい張ってきました。

  しかも、盛り土をどこから運んできたのか、
  ようやく場所だけは示したものの、
  それらの土地がこれまで何に使われてきたのか
  という履歴や汚染のデータの全容は
  いまだに明らかにしません。

   我が党が明らかにしたように、
  毒ガスを製造、保有していた旧陸軍の技術研究所に隣接し、
  毒ガスの実験場となっていたという
  戸山ケ原跡地から持ち込まれたものもあります。

  しかも、その土地で基準を上回るダイオキシンが
  検出されているのです。

  都は、ダイオキシンが検出された部分は
  運び込まなかったから安全だといいますが、
  土壌の調査は不十分である上、
  都の内規すら守らなかったのです。

  だれが信用できるでしょうか。

  しかも、毒ガス弾にかかわる危険な履歴があるのです。

  こんな危険な土地の土壌を
  食の安全を最も重視すべき市場予定地に
  持っていくこと自体、あってはならないことです。

   ガス工場跡地に市場を建設しようとすること自体が
  誤りであったことを本小委員会の意見とし、
  現在地再整備にかじを切りかえることを
  明確にした報告書としてまとめるよう
  強く主張しておくものです。

https://www.gikai.metro.tokyo.jp/record/subcommittee/008.html

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