★米軍の日本支配を象徴するオスプレイ配備のやりたい放題ー(天木直人氏)

あれほど大騒ぎして反対したオスプレイが、いまでは日本の空に飛び放題状態になってしまった。

 きのう8月31日の東京新聞が、ワシントン発共同を引用して報じた。

 米海軍の報道担当者は8月29日、共同通信の取材に応じて、

米海軍用の輸送機CMV22オスプレイを日本に配備する方針を明らかにしたと。

 配備時期は2021-26年になる見通しであると。

 10年先のことまで決まっているというのだ。

 それだけでも驚きだが、私がその東京新聞の記事でもっと驚いたのは、

米軍は既に海兵隊用のオスプレイMV22を普天間基地(結縄宜野湾市)で

既に運用していると書かれていたことだ。

 しかも空軍用のオスプレイCV22も、

2017年に横田基地(東京)に配備されることになっていると書かれていたことだ。

 これに加えて、海軍用のオスプレイが2021年から2026年にかけて配備されるというのだ。

 しかもその配備先が岩国基地になるだろうと推測されている。

 いつの間にか日本全土にオスプレイが飛び交うようになってしまったということだ。

 その事を、米国政府が明らかにしてのではなく、

米海軍の報道担当者が共同通信の取材で語っているのである。

 そして、日本政府は、いつまでたってもオスプレイの日本配備の全体計画を

国民に一切知らせようとしない。

 いや、知らせろと迫っても、教えない。

 無理もない。日本政府すら知らされていないのだ。

 それをかつて中谷防衛大臣(当時)などは口を滑らせた事があった。

 この共同の独自取材と、それを引用した東京新聞の記事は、

まさしく、日本は米軍によって支配されているということを見事に物語っている。

 そう思っていたら、きょう9月1日の読売新聞が書いた。

 日米両政府は9月1日、沖縄で行われてきた海兵隊用オスプレイMV22の訓練を、

一部本土や国外に移転することを合意すると政府関係者が明らかにしたと。

 しかもそれをきょう9月1日の外務・防衛当局者による日米合同委員会で合意するという。

 まさしく米軍の日本支配だ。

 憲法反対、安保法反対と叫んでも無意味だ。

 米軍によって支配され続けてきた70年が、米軍支配からの解放どころか、

もはや、後戻りできないほど、ここまで米軍に支配されてしまったということだ。

 この事に国民が気づかない限り、対米従属から逃れられないということだ。

 この事を、国民に本気で訴え、それを改めようとする政党、政治家はただのひとつも、ただのひとりもいない。

 もちろんそれに反対する大手メディアはない。

 日米同盟はどうにもならないところまで来てしまったということである。

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