おかしな国のおかし屋さんについていろいろ


「ショコラ・ティアラ」から4年以上経ち満を持して発売した、かな子のソロ2曲目である「おかしな国のおかし屋さん」。この曲の試聴を聞いた時からこの曲はかな子の今までのアイドルとしての物語描いたものだと予想していましたが、まさに自分の中の物語と完璧に一致していました。

自分の中でのかな子の物語は簡単に書くとPがかな子をスカウトし、プロデュースの魔法をかけ、Pに支えられながらも不安を乗り越えた末に、みんなを幸せにする甘い魔法をかけるアイドルとなり、そして「魔法使い」から甘い夢をいっしょに叶える「パートナー」となったPと共にこれからも歩いてくといった感じです。

この物語にはヒロインである「お菓子屋さんを開いていた娘」の他に「メレンゲうさぎ」と「王子様」が登場しますが、これら2人のキャラクターがかな子の物語の中のPを表していると思いました。

お菓子屋さんを開いていた娘を非日常に誘い、王子様の元まで導いた「メレンゲうさぎ」が、かな子をスカウトし、彼女にプロデュースの魔法をかけた「魔法使い」のP

目を覚まし、娘と幸せに暮らした「王子様」が、かな子ともに甘い夢を叶えるために歩んでいく「パートナー」となったP

すなわちおそらくメレンゲうさぎ=王子様だと思っています。

眠ってしまった王子様の化身的なものがメレンゲうさぎなのかと。だから2番サビの最後で「はじめまして王子様」と言っていますが実は「はじめまして」ではないのかなと。とはいえ「パートナー」としては初めましてですが。

またこの曲中にはかな子のアイドルとしての歩みを象徴するものとして「タルト」と「ガラス砂糖の靴」が登場します。

まず「タルト」ですが1番サビの最後では「焼く前のタルト」を「未熟なわたしみたい」と言っていましたが、そのタルトも2番の最後にはおいしく焼き上がり、そして食べかけのタルトが王子様の口唇に触れ、まるで「甘い魔法」のように王子様は目を覚まします。すなわちこの「タルト」がかな子が「甘い魔法」をかけるアイドルになるまでの比喩となっていると思ってるのですがこれはかなりわかりやすいですね。

そして「ガラス砂糖の靴」ですが、「お気に入りのわたしのヒール」をお手本にして作っており、曲の最後に目を覚ました王子様にその靴を差し出されてそれを履き、その後2人は幸せに暮らします。シンデレラが王子様に差し出されたガラスの靴は魔法で作られたものですが、この「ガラス砂糖の靴」は彼女のお気に入りのヒールをお手本にして自分で作ったもの、つまり「自分の靴」。そして王子様に差し出された靴を履くというシチュエーションは「12時過ぎ」。すなわち「甘い魔法」をかけるアイドルとなり、みんなに甘い夢をみせてあげたいと願った「12時過ぎ」の「本当の魔法」を手にしたかな子が、「魔法使い」から甘い夢をいっしょに叶える「パートナー」となったPと共に「自分の靴」で歩いてくことの比喩になっているのかと。(みんなに甘い夢をみせてあげたいと願ったといったエピソードはワンダフルマジックの思い出エピソード後編で語られています。)

このようにこの曲はかな子とPの関係、そしてかな子の今までの「道のり」が描かれた曲だと思いました。

またこういった考察を抜きにしてもかな子らしさが詰め込まれた曲全体のファンタジックな世界観で彼女の「甘い魔法」や「甘い夢」を表現し、それにより会場全体を幸せな「かな子の世界」で包み込むそんな強さがあると思います。

また2番では「お菓子の家」が登場しますが、このワードはデレステで登場したSSR[ホワイトウィッチ]の特訓エピソードでも出てくるのですが、そこで彼女はこれを「究極のもの」と言っています。だから「夢」のマイホームなんですね。この「お菓子の家」はかな子の大好きや幸せ、夢や憧れの象徴であり、この曲において「かな子の世界」をより強固なものにしていると思います。

また今回の歌声は今まで以上に本当に表情が豊かで、歌っているかな子やキャラクター達の表情や身振り手振りがスッと目に浮かぶような、大坪さんがかな子と共に4年間一緒に歩んできた道のりの集大成を感じました。

最後に、この「おかしな国のおかし屋さん」は不安に負けそうになってもPに支えられながらずっと前だけを向き続け、甘い夢を願い、幸せの象徴となった彼女が手に入れた、聞く人みんなを甘い夢に誘う、彼女の夢を叶えるための究極の武器となる曲だと思います。
この曲を聞いた人が少しでも幸せな気持ちになってくれればかな子Pとして本望です。
そしてライブでかな子と大坪さんの2人がこの曲を歌い、会場全体を甘い夢で包み込む姿もいつか見たいですね。

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