★イスラエルとの軍事一体化が進む暗澹たる日本の未来-(天木直人氏)

口の悪い私のきめつけ言葉で書けば、「イスラエルの広報紙のごとき」毎日新聞が、

これまた私の口の悪い決めつけ言葉で書けば、

「イスラエルの御用記者のごとき大治朋子特派員」の手になる記事を、

きょう8月24日の一面トップで、大きく報じた。

 イスラエル軍は人工知能(AI)による完全自動軍用車の実戦配備を開始したと。

 要するに戦争のロボット化だ。

 これほど危うい事はない。

 戦争のロボット化は、戦争の残忍さに歯止めがかからなくする。

 戦争のロボット化を宣伝するような記事を書く毎日新聞を批判する事を私はためらわないが、

本社の命令でエルサレム勤務を命じられた大治朋子記者を責めるのはお門違いだと思う。

 それでも、このような記事を書く大治記者を批判せえざるを得ないほど、この記事は深刻で不快な記事だ。

 イスラエルは、同時にまたサイバー戦争の最先端を走っている。

 そのイスラエルの最先端サイバー技術と日本は官民協力を進めている。

 このまま行けば、ロボット技術とあいまって、日本がイスラエルと軍事一体化することは時間の問題だ。

 イスラエルは自らの安全保障の為に中東を軍事的に支配し続ける国だ。

 みずからを世界の嫌われ者と自覚し始めている。

 イスラエルの若者の間では、それではいけないと反発の気運が高まりつつある。

 それでも、イスラエルの政治指導者は、政策を変える気は皆無だ。

 対イラン政策をめぐってオバマ政権との亀裂が報じられる米・イスラエル関係であるが、

米国とイスラエルと不可分の関係は根強い。

 オバマが去った後の米国は再びイスラエルとの関係を修復するに違いない。

 この毎日新聞の記事は、アジアにおける日米韓軍事同盟が進む一方で、

中東においては日米イスラエルの同盟が進むと言っているのだ。

 アジアにおける日米韓軍事同盟は、中国や北朝鮮という強固な敵対国が存在するから、まだ歯止めが利く。

 しかし中東における対テロ戦争には抑止国家は不在だ。

 日米イスラエルの軍事同盟強化が日本を戦争に巻き込むおそれは、日米韓国以上に大きい。

 私はこの毎日新聞の記事を深刻に受けとめている。

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