★どんどん進む安倍人事によるこの国の支配-(天木直人氏)

 ここまで行き詰っているというのに、なぜ安倍政権は強いのか。

 野党が他弱であることは言うまでもない。

 しかし、政敵不在のほかに重要な理由がある。

 なり振りかまわず安倍人事を強行し、政策の誤りを正しいと強弁し、

メディアを総御用メディアにして、真実を隠すからだ。

 NHK経営委員長に石原進(71)というJR九州相談役が就任した。

 籾井会長が辞めても続投しても、あるいは続投しても、これでNHKはますます安倍政権擁護になっていく。

 私がそう言っているのではない。

 NHKの内部にそういう危惧が続出し、朝日や毎日の社説がそう懸念しているのだ。

 おりしも日銀の新しい審議委員に、マイナス金利政策導入に反対した石田浩二委員らが去り、

その後任として政井貴子という新生銀行出身者が就いた(6月30日)。

 そして、その日の記者会見で、開口一番、黒田総裁の金融緩和について述べた。

 「経済が長期的に成長する政策がとられることに対しては支援し、考え方に従う」と(7月1日日経)

 これで日銀はますます黒田総裁に従う事になる。

 観ているがいい。

 安倍人事がこの国を支配する動きはこれからも様々な分野でますます進んで行くに違いない。

 そして、それはとりもなおさずこの国が分断され、この国が抱える諸問題について、

真の解決が遅れて行くと言う事である。

 なんとかしなくてはいけない。

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