市村 悦延 · @hellotomhanks
11th Jun 2016 from TwitLonger
★オバマ広島訪問の舞台裏を明かしてくれた門田隆将-(天木直人氏)
きょう6月12日の産経新聞で、私が知りたかったオバマ広島訪問の舞台裏の一端を見つけた。
ノンフィクション作家の門田隆将が「新聞に喝!」というコラムで書いている。
そのコラムで門田氏は、オバマの広島訪問を絶賛した上でこう書いている。
オバマ氏を広島に呼び寄せた「最大の立役者」こそ、
オバマ大統領が抱擁した二人目の被爆者、森重昭さん(79)だったと。
そして、その理由を次のように述べている。
すなわち森さんはサラリーマン生活のかたわら、20年以上、
被爆死した12人の米兵捕虜のことをコツコツと調べ上げた人だったと。
みずから8歳の時に被爆し、友達をはじめ多くの死者を出した原爆の調査をライフワークとした森さんは、
米兵捕虜の存在を知り、一人一人の名前と遺族を特定し、アメリカの遺族とも接触する。
森さんによって明らかにされた事実は、
地元メディアである広島テレビの「オバマへの手紙」キャンペーンで集まった広島市民の手紙とともに
2年前にホワイトハウスに持ち込まれた。
「私たちは大統領に謝罪を求めているわけではありません」
「広島市民は大統領の広島訪問を待っています。
謝罪ではなく、広島の地から、核廃絶への祈りを発してほしいのです」
そんな広島市民の声が直接、米政権の中枢に届いたのである、と。
私は、森さんの善意の行動や、「オバマ大統領への手紙」キャンペーンの善意を疑うつもりはない。
しかし、それ着目した日米両政府が、それを利用した事を疑う。
門田隆将氏は更に次のように続けている。
「さらに(オバマ大統領手紙キャンペーンに加えて)伊勢志摩サミットが決まったあとでも、
岩国米軍基地を経由することで伊勢志摩からの広島訪問が物理的、時間的に可能である事が
広島のメディアの人間によって伝えられた。
オバマ氏の広島訪問は、そうした広島の名もなき人々の執念によって成し遂げられたものだった。
広島の人々の『赦しの心』から発した」奇跡だったと。
ここまで書けば書き過ぎだ。
バラシ過ぎだ。
門田氏は次のように締めくくっている。
「なぜ新聞は、通り一編の報道しかできないのか」と。
答えは簡単である。
そのような舞台裏をあのとき明かせば、オバマの広島訪問がつくられたものだった事がばれるからだ。
広島市民が分断されるからだ。
そして、そのことはオバマ訪問が終わった今も同じである。
オバマの広島訪問の舞台裏を得意げにバラシタ門田氏は、オバマ広島訪問の価値を損ねてしまった。