★プーチンにまで対中国包囲網を持ちかけていた安倍首相の驚きー(天木直人氏)

きょう5月22日の日経新聞に、

安倍首相がついに虎穴に入った、と題する秋田浩之編集委員の手になる「風見鶏」とコラムを見つけた。

 何のことだろうと思って読んでみたら、

安倍首相が連休中の最後の外遊先として選んだロシアのソチでのプーチン大統領との首脳会談の事である。

 あの時、安倍首相はプーチン大統領に

北方領土問題解決に向けての「あたらしいアプローチ」を提案したと盛んに報道された。

 ところが、どの記事を読んでもその具体的な内容はわからなかった。

 それをこの風見鶏は教えてくれたのだ。

 秋田編集委員はこう書いている。

 「新しいアプローチとは何か。これは主に、安倍氏とプーチン氏が二人だけで会った35分間に話された。

領土交渉の核心にかかわる極秘であり、両政府は一切、やり取りを公表していない」と。

 なるほど、確かにプーチン大統領との首脳会談を報じた当時の記事には、

安倍首相がプーチン大統領にラブロフ外相の退席を求め、

プーチン大統領がこれに応じたという事が、さんざん強調されていた。

 秋田氏は、この密談の輪郭を、複数の周辺関係者から聞いた話として次のように解説している。

 これまでは、まず領土問題を打開し、関係を改善すると言う発想だったと。

 この順序を逆さまにして、まず大きな戦略で手を握り、

「良き隣人」になってから一緒に領土問題に対処しようとするものだと。

 具体的には周辺筋が語る次の言葉だ。

 「(安倍首相は)領土問題の解決に熱意を傾けているが、

『返還実現』だけが目的なわけではない。一番の狙いは日ロ間の距離を縮めて、

外交の選択肢を広げ、中国台頭に対応できる足場を築くことにある・・・」

 何のことはない。

 プーチン大統領にまで、対中国包囲網に参加してくれと頼み込んだのだ。

 よくもこのようなピント外れの提案を持ちかけたものだ。

 こんな浅知恵を振つけたのは、一体どこのどいつだろう。

 さすがの秋田編集委員もこうしめくくっている。

 「虎穴に入らずんば、虎子を得ず。この成句に例えれば、

安倍氏はプーチン氏の虎穴に踏み込もうとしている。

相手はスパイ機関の元トップだ。一筋縄でいく相手ではないことだけは、分かっている」と。

 安倍首相を何とかしなければいけない。

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