★まさか熊本支援補正予算の流用はないだろうなー(天木直人氏)

7780億円もの補正予算がきのう全会一致で成立したという。

 熊本地震の復旧・復興対策が必要という認識で与野党が一致したからだという。

 審議時間は衆参両院で計3日間というスピード成立だ。

 このニュースを聞いた国民は、さすがに災害対策に与野党の違いはない。

 被災民の為には朗報だ。

 そう思うだろう。

 しかし、いまこそメディアはこの復興予算の使われ方を監視し、国民に知らせなくてはいけない。

 東日本大震災の予算の多くが流用されて使われたことが大問題になったのは、ついこの間の事だ。

 そして、その流用は構造的なものだった。

 つまり縦割りの行政は、大義名分があれば予算分捕りに動く習性がある。

 震災対策と言う名を借りて自らの予算を増やそうとする。

 そして、予算化されれば、それを自分の省の利益になるように流用したがる。

 今度の補正予算が、その例外でない根拠はどこにもない。

 おりから読売新聞は、自衛隊の大型ヘリが修理予算不足のため

熊本地震の救援物資輸送に役立たなかったと書いたばかりだ。

 この補正予算に自衛隊の装備費増額を潜り込ませているのではないだろうな。

 しかし、それはまだいい方だ。

 熊本地震の復旧対策費と言えなくもない。

 しかし、屁理屈をつけた各省予算がこの補正予算の中にふんだんに盛り込まれているに違いない。

 そう思っていたら、今度の補正予算は、

具体的使途を定めず必要に応じて道路や橋のインフラ復旧などに充てる「予備費」が

その大部分(7000億円)だという。

 白紙委任というわけだ。

 ますます監視しなければいけない。

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