市村 悦延 · @hellotomhanks
17th May 2016 from TwitLonger
★ライス米大統領補佐官がバラした「謝罪なし」の舞台裏ー(天木直人氏)
私は、オバマ大統領の広島訪問が決まった時点で、
オバマ大統領の広島訪問の2大注目点は、オバマ演説と、謝罪の有無であると書いた。
すなわち、オバマ大統領はプラハで行った核廃絶演説を広島の演説でしめくくる、
そのために広島に来ると書いた。
そして、謝罪は明言しなくても、
被爆者との面会を行うサプライズによって謝罪の意を伝えるのではないか、と書いた。
この二つが実現すれば、安倍首相はそれを喧伝し、
安倍首相の功績は誰にも否定できない、と書いた。
どうやら、私の予想は外れたようだ。
その二つは、はやばやとアーネスト大統領報道官によって否定された。
オバマは、プラハ演説の様な公式な演説は広島ではしないといい、
謝罪のための広島訪問ではないと繰り返し強調した。
そして、ついにライス大統領補佐官までもが、15日放送の米CNNテレビのインタビューで明らかにした。
そのテレビの画像をたまたま目にした私は、その時のライス補佐官の、ある言葉を聞き逃さなかった。
彼女は、日本が謝罪を求めて来なかったことについて、It is interesting...と言ったのだ。
日本の報道ではこの部分をこう訳している。
「・・・興味深い事に日本は謝罪を求めていないし、私たちはいかなる状況でも謝罪しない」と。
しかし、このinteresitingという言葉は、単に「興味深い」というだけではなく、
「面白い事に」とか、もっといえば「以外にも」、とか、「不思議な事に」、と言った意味を含んでいる言葉だ。
つまり、この謝罪を求めないということは岸田外相も認めている事ではあるが、
岸田外相は、無理をして謝罪を求めて警戒心を抱かせてはオバマ大統領の広島訪問は、
実現できるものもできなくなる、だからあえて日本側から強く謝罪を求めなかった、
といわんばかりだが、このライス補佐官の言葉はまったく違う。
本来なら謝罪を求めてくるのが日本政府の立場であるのに、謝罪はしなくてもいいから、
とにかく広島に来てくれと日本側から頼み込んできた、そのことがinterestingだったと言ったのだ。
日本側の強い要請があった事をバラしたのだ。
私は、はからずもライス補佐官が米国のテレビに語ったこのinteresting
と言う言葉こそ、今度のオバマ大統領の広島訪問実現の舞台裏をあかすキーワードであると考えている。
私は、オバマの広島訪問は、オバマ大統領と安倍首相が、
それぞれ別の思惑から、利害が一致して行われる事になったものだと書いた。
その考えはいまも変わらないが、参院選の為の支持率アップの為に
オバマの広島訪問を渇望した安倍首相の思惑のほうが、はるかに大きかったという事である。