★「くまもと復旧・復興有識者会議」という役立たずー(天木直人氏)

何度でも書く。

 あの3・11にしても、今度の熊本大地震にしても、

いまの日本の政治と行政システムの下では、被災者の本当の救済は出来ない。

 災害の解決は、被災者の受忍と時の風化がもたらすものでしかないのだ。

 そう思っていたら、熊本県が5月4日に、「くまもと復旧・復興会議」なるものを立ち上げた事を知った。

 そしてその座長に五百旗頭真・熊本県立大学理事長が据えられた事を知った。

 絵に画いたような茶番だ。

 五百旗頭氏は、あの3・11の時の復興会議の座長だった人物だ。

 提言を出しただけで、3・11の復旧・復興に何の役にも立たなかった人物だ。

 その人物が、いつのまにか熊本県立大学の理事長になりすまし、

今度は熊本大震災の復旧・復興有識者会議の座長の座を引き受けたのだ。

 その「くまもと復旧・復興会議」が緊急提言を蒲島郁夫知事に提出したらしい。

 きのうの記者会見で五百旗頭座長は強調したという。

 単なる復旧ではなく、創造的復興にしなければいけないと。

 東日本大震災の際に復興を支援した(国の)基準を切り下げてはいけないと。

 言うだけなら何でも言える。

 座長を喜んで引き受ける五百旗頭氏も五百旗頭氏なら、頼んだ蒲島熊本県知事も知事だ。

 そんな暇があるなら被災民の一人でも救ったらどうか。

 そういえば、今度の熊本大地震で、本来ならば復興の先頭に立って、

国にあらゆる支援を求めるのが熊本知事であったのに、

その姿がまったく見えないと感じたのは私だけだろうか。

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