(続き②)★憲法記念日に考える(立憲主義ということばの持つ面妖さ)ー(天木直人氏)

誰が言い出したか知らないが、いまや、「憲法9条を守れ」ではなく、

「立憲主義を守れ」という言葉がはやりのようになってしまった。

 しかし、この言葉は、安倍首相の解釈改憲に反対する言葉だ。

 憲法は権力者を縛るもの、権力者は憲法を守れ、という意味だ。

 それを突き詰めていくと、権力者が正当な手続きを踏んで憲法9条を改正し、

それを国民が認めるなら、それでいいということになる。

 実際のところ、改憲論の先頭に立つ読売新聞は、きょう5月3日の社説で、

「改正へ立憲主義を体現しよう」と堂々と書いている。

 そうではない。

 憲法9条を変えるか、変えないか、という単純明快な議論を正面から行うべきである。

 憲法9条を守るか、捨て去るか、白か黒か、二項対立でいいのである。

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