★政治家の外遊は交渉関連以外、もう止めたらどうか。
外国見習ってどうこうという時代じゃない。ホテルの格式必要の論、意味ない。ー(孫崎享氏)

私が大使館時代、数多くの、外遊にくる国会議員の世話だった。

常に考えさせられるのは、この外遊は国政に何の影響を与えているのであろう、

名目はついてちょこっと相手政府の人と会うが、

実態は単に国費を使って観光旅行しているだけではないかと思わされた。

 戦後しばらく、議員が海外にいくのは意味があったと思う。

 民主主義と離れていた国である。多くの立法をしなければならない。

そのために、海外の情勢を知る。それはそれで意義があったと思う。

 しかし、戦後日本は法整備も整い、体制が出来た。

 今、海外で議員が実地で見なければ情勢が把握できないという時代ではない。

 多分、今日、外遊と称される、多くの議員が団体旅行するもので、

その結果、法律などに反映されたというものはほとんどないのでないか。

 与党も野党ももう原則、外遊を止めたらどうか。勿論、大臣も含めてである。

 交渉案件があって、先方と交渉したり、情勢判断が必要な場合はあるであろう。

例えば米国においては議員の発言力が強く、米国議員がどのように考えているか、

それは国会議員でなければ、先方は打ち解けて話さない時がある。

そういう交渉と関連するものは今後も続けたらよい。

しかし、その時には事前に何の案件かを説明する条件を付けたらよい。

何なら、その旅行で何を達成できたか報告させればいい。

 たとえば、今日、多くの議員の出かける欧州旅行で意味のあるものはほとんどないであろう。

 ついで舛添東京都知事の外遊でのホテルについて言及したい。

 体面上、立派なホテルが必要と言うが、基本は、相手国内であれ、

移動手段(自動車)は日本側が持つ。

先方はこちらがどこに泊まるかは、知事レベルでは何の関心もない。

発言がしっかりすれば、先方はちゃんと評価する。

相手に評価される発言が出来なければ、ホテルなどの格式で威厳を保とうとする。

 東京都の基準宿泊で困ることはないはずだ。

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