★潜水艦売り込みは安倍主導だったと暴露した川崎重工社長の勇気ー(天木直人氏)

豪州に対する潜水艦売り込み合戦に日本は敗れた。

 すなわち豪州はフランスの造船大手を選んだ。

 このことが安倍政権の武器輸出戦略に衝撃を与えた事は言うまでもない。

 ところがそれに追い打ちをかけるような更なる衝撃が安倍政権を襲った。

 きょう4月28日の朝日新聞が小さく報じた。

 しかし、その報道の意味は大きい。

 今度の潜水艦受注競争に三菱重工業とともに加わった川崎重工業の村山滋社長が

昨日4月27日の記者会見で、今度の潜水艦売り込みが安倍政権の主導で行われたことを

次のように暴露したというのだ。

 「防衛装備品を海外に売って商売することは今まで考えていなかった」と。

 「(武器輸出は)国策なので同盟国との友好関係のために必要とあれば政府に協力する」としながらも、

「ビジネスにつながるかどうか、考えないといけない」と、慎重姿勢を示したというのだ。

 これは、ここにきて急速に進む我が国の武器輸出政策が、

安倍首相の命令で行われたことを見事に暴露した発言である。

 しかも、同盟国の豪州が日本に発注することなく、フランスを選んだ。

 今度の豪州への潜水艦売り込みが、同盟国の利益にもならなかったのだ。

 そんなことを安倍首相に命じられてさせられていたと言ったも同然だ。

 決して政府に逆らう事をしない財界のトップが、

ここまで安倍政権の武器輸出政策を批判的に語ったとは驚きだ。

 それほど安倍政権の武器輸出政策には無理があるということだ。

 真実を語った川崎重工の村山社長は安倍政権に睨まれるだろう。

 しかし、その勇気を私は買う。

 村山社長の発言の正しさは、そのうち必ず証明されるだろう。

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