★日本は今や報道の自由度で世界の72番目、こんな国になったのを何故許すのか。
秘密保護法、安倍政権の報道への圧力、ー(孫崎享氏)

かつて、「・・人民民主主義国家」と標榜する国ほど、

独裁国家で民主主義とほど遠い国家であることが多かった。

 日本の政権党は「自由民主党」である。

安倍政権下、どんどんと日本と言う国は、「自由」と「民主主義」から離れている。

その一つが、「国境なき記者団」の発表した「報道の自由度ランキング」で日本は今や、

72位にまでなってしまった。

A:事実関係

報道の自由度、日本は72位 国際NGO「問題がある」(4月20日朝日)

「国境なき記者団」は20日、2016年の「報道の自由度ランキング」を発表。

日本は、対象の180カ国・地域のうち、前年より順位が11下がって72位。

特定秘密保護法の施行から1年余りを経て、

「多くのメディアが自主規制し、独立性を欠いている」と指摘。

世界的にも報道の自由は損なわれつつあるという。

 日本は10年には11位だったが、年々順位を下げ、14年59位、15年は61位。

「国境なき記者団」はかねて、

取材の方法しだいで記者も処罰されかねない特定秘密法に疑問を呈してきた。

14年12月に同法が施行された後、メディアが自主規制に動くのは、

「とりわけ(安倍晋三)首相に対してだ」とした。

 「良い状況」「どちらかと言えば良い」「問題がある」「厳しい」「とても深刻」の5段階では、

日本は「問題がある」に位置づけられた。

■報道の自由度ランキング

(カッコ内は前年順位)

1 フィンランド(1)

2 オランダ(4)

3 ノルウェー(2)

4 デンマーク(3)

5 ニュージーランド(6)

16 ドイツ(12)

18 カナダ(8)

38 英国(34)

41 米国(49)

45 フランス(38)

72 日本(61)

77 イタリア(73)

148 ロシア(152)

176 中国(176)

177 シリア(177)

178 トルクメニスタン(178)

179 北朝鮮(179)

180 エリトリア(180)

B:評価

日本の「報道の自由」の侵され方は、安倍政権になって一段と加速している。

日本は10年には11位だったが、年々順位を下げ、14年59位、15年は61位。それが今、72位

民主主義の基盤は「報道の自由」にある。

それがここまで酷いと、日本の民主主義自体も極めて低いレベルにある。

日本って、そんな国だったのか。

そして、国連人権理事会の特別報告者カリフォルニア大学教授のデービッド・ケイ氏が

19日、記者会見を行なった。

「日本の報道機関の独立性が深刻な脅威にさらされていることを憂慮する」として、

放送法や特定秘密保護法の改正を求める声明を発表した。

 日本政府への正式な勧告を来年発表する予定という。

 放送事業者に「政治的公平」を求めた放送法4条の規定を根拠に、

高市早苗総務相が放送局の電波停止に繰り返し言及した問題について

「大いに懸念を抱いている。4条を廃止すべきだ」と述べた。

 日本は政府が放送免許を認可し、放送行政を監督していることに関し、

政府ではなく独立行政機関が監督すべきだとの考えを示した。

 特定秘密保護法を巡っては、特定秘密の定義があいまいで範囲が広がること、

報道機関が萎縮する恐れがあることを挙げ「法を根本的に変えるべきだ」と語った。(毎日新聞)

 私達はこうした国でよいか、真剣に考える時に来た。

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