★韓国与党の大敗でも日韓慰安婦合意は変わらないー(天木直人氏)

予想に反して朴槿恵大統領の韓国与党が総選挙で大敗した。

 私の朴槿恵大統領に対する評価は、

昨年12月27日の日韓慰安婦合意を見て大きく損なわれたが、

北朝鮮との軍事的対決を煽る米韓合同軍事演習の強行でその評価は決定的になった。

 だから今度の総選挙の敗北に私は驚きも失望もしない。

 しかし、このメルマガで書きたい事はその事ではない。

 今度の韓国総選挙の与党大敗によって、

日本のメディアは慰安婦・日韓安保協力が後退するのではないか、と一斉に書いている。

 しかし、私はそうは思わない。

 少なくとも日韓慰安婦合意の見直しはない。

 私がそう確信したのは、

韓国外務省の報道官が14日の定例記者会見で慰安婦合意は守っていくと答えたことを

ニュースで聞いたからだ。

 その報道官の発言に対し、

日韓合意を「無効だ」と選挙に掲げて来た「共に民主党」と「国民の党」が反発しなかったからだ。

 選挙で政治選択が示されたにもかかわらず、その直後に官僚がそれを否定する。

 そんなことがまかり通る国がどこにあるというのか。

 選挙で勝利した直後に公約が官僚に否定されたにもかかわらず、

それに激怒しない政党など、どこの国に存在するというのか。

 官僚がここまで発言できるのは、後ろに米国のお墨付きがあるからだ。

 選挙の公約を否定されて怒らない政党もまた、

選挙が終われば対米従属に逆戻りすることが決まっているからだ。

 対米従属で日本と競い合う韓国の政治は日本を超えることは出来ない。

 いや、北朝鮮と戦っている韓国は日本以上に対米従属から逃れられない。

 選挙結果にかかわらず、日韓慰安婦合意は変わらないだろう。

 菅官房長官が、「日韓合意は不変だ」と記者会見で早々と断言するはずである。

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