★TPP,自民見送りの方向。
米国大統領候補反対の中で米国批准本年なし、
来年もヒラリーも現在案駄目と発言。すぐには手付けられないー(孫崎享氏)

そもそも、現段階で日本が、TPPを今国会で批准しようとする試みが間違っている。

 米国の政治動向を見るに、現在案を米国議会が批准することはない。

 まず、共和党のトランプ氏、民主党の二番手サンダースはTPP反対を強く出している。

 ヒラリー・クリントンも、現在のTPPには反対と述べている。

 こうした状況下、本年中の批准はない。

 ヒラリーは基本的にTPP支持である。

しかし、現在の案は不十分と言っている以上、仮に大統領になっても、そのまま批准を求めることはない。

かつ、民主党議員は大多数が反対である。

したがって、大統領就任直後、如何に内心推進したいと思っても

党内の大多数が反対する案件は進められない。

 したがって現在案は死んだも同然である。

 それを批准しようとした政府が間違っていた。

A:事実関係

 13日読売「TPP法案成立見送り、自民の国対委員長が言及」

自民党の佐藤勉国会対策委員長は

13日午前、環太平洋経済連携協定(TPP)の承認案と関連法案の今国会での成立見送りについて、

「今月中に衆院を通過させられなければ、(見送りを)考えなければいけない」との認識を示した。

東京都内で記者団に語った。

政府・与党は、夏の参院選への影響を考慮して、

承認案などの今国会成立を見送る方向で調整に入っており、

佐藤氏の発言は今月中に最終判断する意向を示したものだ。

衆院通過の時期について、政府関係者は「26日が期限だ」と指摘している。

衆院TPP特別委員会は、民進党などが政府・与党の情報開示や委員会運営に反発して、

8日の特別委を途中退席して以降、審議に応じておらず、13日も審議再開は見送られた。

与野党は、安倍首相出席の集中審議や参考人質疑、公聴会の開催で合意しており、

これらの審議を予定通り行えば、今月中の衆院通過は厳しい情勢だ。

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