★安倍・岸田の宣伝に加担するサミット一色の報道ー(天木直人氏)

きょうは新聞休刊日だから、もっぱらNHKをはじめとしたテレビがその役割を演じているが、

明日の大手新聞各紙は一斉に報じるだろう。

 広島でのサミット外相会議が、核なき世界の実現に貢献したと。

 ケリー国務長官の平和記念公園訪問が、オバマ大統領の広島訪問につながると。

 なにもかも私の予想通りだ。

 参院選後に交代する岸田外相の花道づくりだ。

 安倍外交のかげで存在感のなかった無能な岸田外相の、この上ない実績づくりである。

 そしてオバマ大統領の広島訪問実現だ。

 ついにNHKが報じた。

 ホワイトハウスがオバマ大統領の広島訪問を検討し始めたと。

 これでオバマ大統領広島訪問は決まりだ。

 ここまでオバマ大統領の広島訪問の期待を高めておきながら、

オバマが広島に行かなかったとなると、

もはや米国大統領の広島訪問は、見通せる将来にはない、ということだ。

 オバマも安倍も、ともに傷つく。

 そんなことにはならない。

 間違いなく広島訪問はあるのだ。

 そして、オバマは核廃絶と言う名の核不拡散演説を広島で行い、

安倍首相は米国大統領の広島訪問が実現したと強調する。

 ともに、それぞれの実績を宣伝する同床異夢のオバマ大統領の広島訪問だ。

 ついでに言えば岸田外相の「核保有国と非核保有国の対立を非核保有国の日本が橋渡しする」

という実績づくりもごまかしだ。

 同じ非核保有国でも、日本と世界の非核保有国とは決定的にその立場は違う。

 世界の非核保有国は、米国をはじめとした核保有国の核をなくせと本気で訴えている。

 しかし米国の核の傘に守られる事を国是とする日本は、

米国の意向を代弁して、核不拡散を訴えるだけだ。

 それで核保有国と非核保有国の橋渡しをするなどと強調するのは

唯一の被爆国である日本を侮辱する、ごまかしだ。

 岸田外相は広島出身の議員としてはあるまじ外相である。

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